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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■温泉だ♪温泉だ♪/『ウルトラマンマックス』第16話/『野ブタ。をプロデュース』produce1
『みのもんたのサタデーずばッと』に森喜朗前首相が出演、今後の政局について語ってたんだけど、例の小泉チルドレンの杉村大蔵議員のことに触れて「自民党結党50周年の年にね、50年心血注いで一緒にやってきた議員さんたちとね、ああいうのが一緒にされちゃうってのはどうかとね」とかなんとか言っている。50年やろうが1年生だろうが、杉村さんと当の「失言首相」森さんとの間に人間的な格差があまりあるようには感じられないのは私だけだろうか。
みのもんたの「まさか35番目で当選するとは思ってなかったんでしょ?」という質問に「そりゃそうですよ」と即答するんだから全く真っ正直な人である。
「一般から候補を公募するってことはいいことだと思うんですよ。けどね、私も経験あるけどね、レポートだけ見て面接もしないで採用したらしいんですよ。解散選挙ってなって、とてもそんな暇なかったんだから」
えーっと、それって自ら「いい加減な選び方してた」ってこと告白してるだけで、何の言い訳にもなってないんですけど。馬鹿が馬鹿を候補に選んてだという、実に平仄が合ってる話で、杉村議員に対して「こんなのを議員にしちゃっていいのか」とか言ってる連中は、自分もかつて(そして今でも)そう言われたことをすっかり忘れてしまっているのだろう。
小泉さんがまだその手の失言をしてないのは、なんだかんだ言っても、あの人が一番、大衆意識を読むのに長けてるって人なんだろうね。いいことなのか悪いことなのかは知らんけどさ。
『ウルトラマンマックス』第16話「わたしはだあれ?」(宇宙化猫タマ・ミケ・クロ登場)。
先週に引き続き、NAKA雅MURA脚本・三池崇史監督作品。
これがまた、ギャグ編と見せかけながら、最後はきちんとヒーローもののツボを抑えた演出で、さわやかな感動を残してくれる傑作になっていたのでオドロキ。
タイトルが前作同様、『ウルトラセブン』から取られていて、「あなたはだあれ?」(フック星人登場)のモジリになっているから、やはり旧作へのオマージュとしての思いが託されているのだろう。『セブン』は小林昭二が「見知らぬ人」になって「あなたはだあれ?」と言われてしまう話だったが、今回は登場人物が全員「わたしはだあれ? ここはどこ?」となってしまう話(笑)。
宇宙から飛来した三個の隕石。その直後から、人々の記憶力が激しく低下するようになった。団地の主婦は、今、自分が何をしようとしていたのかを忘れ、キャスターは原稿の漢字が読めなくなり、犬は「お手」も「待て」も分からなくなり、九官鳥は言葉を忘れた。
加速度的に記憶喪失が蔓延する中、三体の怪獣が出現する。宇宙化け猫のタマ・ミケ・クロであった。一連の事件は怪獣が有機生命の記憶を乱す波動を撒き散らしているためであった。
DASHは戦闘機ダッシュバードで出動しようとしたが、途端に操縦の仕方を忘れてしまう。コバはミサイルを乱発して基地を破壊し、隊長もスイッチを押し間違えて戦闘機でくるくる回っている。トミオカ長官とヨシナガ教授もなぜか出撃して、くるくる回って笑っている。アンドロイドのエリー以外は、みんな役立たずだ。
あろうことかカイトまで変身の仕方を忘れて、ウルトラマンマックスに変身できない……。
前回、東京を破壊しつくしたのに対して、今回は一種の精神攻撃。
みんなが次々に記憶をなくしていく冒頭は、殆ど特撮を使わず、破壊がないにもかかわらず、短いカットをテンポよく繋いで侵略のイメージを明確に伝える描写力は実に見事。
一斉にみんなが記憶を無くしてしまうなんてアイデアはよくあるじゃないかとかいう批判もあるかもしれないけれど、要は「見せ方」なんでね。九官鳥だけがなんで人形なんだと思っていたら、これがちゃんとオチに効いてくるのも上手かった(笑)。
三体の化け猫怪獣の名前がタマ・ミケ・クロというのも人を食っていて楽しい。毎回、怪獣のネーミングはDASHがやってるんだろうが、多分、記憶力が減退していたので、いい加減な感覚で付けたのだろう(笑)。
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10月15日(土)
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