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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■『Zガンダム 星を継ぐ者』再論/『神様ゲーム』(麻耶雄嵩)
エンピツのアクセスランキング、5位にまでなっちゃいました(汗)。でも、アクセスランキング表から飛んでくる人はゼロなんだねえ。エンピツに登録してる人、アクセスランキングまではチェックしてないのかな。いや、私も普段は殆ど覗いちゃいないんだけど。
今日はもう、来てくださってる方が1000人くらいに落ち着いたので、明日にはずっと順位は落ちるだろうけれど、なんかもうちょっと『Zガンダム』について補完して語っておかないといけないような気分にさせられてしまう(笑)。
ということでもうちょっとだけ付け加え。未だに『Zガンダム 星を継ぐ者』で「旧作画」を使っていることに関して「なんで全編新作画にしないんだ!」と文句を付けている人が後を絶たないけれども、もともと「再編集版」として企画されたものに「再編集はケシカラン」と文句を付けるのは、感情的な難癖にしかなってないからね。そんなことを言い出せば、「『イノセンス』のCG技術は素晴らしいのに、どうしてキャラクターも含めてCGにしなかったのか」とか(カンヌでは、海外のメディアでそれに類する質問を記者が押井監督にしたらしい)、更には「アニメは所詮ただの絵に過ぎないのだから、リアルな物語は描けない。どうしてアニメ作家たちはあんな貧弱な表現方法に拘っているのか」なんて阿呆な主張も認めなければいけなくなってくる。新作画に拘る人間は、間接的にアニメを蔑んでいるのである。
もちろん、予算と時間が許せば、『Zガンダム』を全編新作画にすることも可能であったとは思う。しかし、富野由悠季が、なぜ「再編集」に拘ったのかということについては、もう少し感情的にならずに分析する必要があるのではないかと思う。
そもそも『ガンダム』シリーズは、アニメブームを起こした作品ではあっても、数々の批判にもさらされてきた作品である。森やすじや大塚康生からは、「あんな“動かない”ものはアニメではない」とまで言い切られている。東映動画で長編フルアニメーションに携わってきた立場であれば、リミテッドと呼ぶのもおこがましい3コマ作画、バンクだらけのアニメなどアニメと呼んでほしくないという気持ちになるのは当然であろう。更に言えば、富野監督が東映動画を引っ掻き回して徹底的に対立することになった手塚治虫の「虫プロ」(当時)出身であることも批判の背景にはあると思う。「日本のアニメをダメにした」それが手塚治虫批判から富野由悠季批判にまでスライドしているのである。
しかし、日本のアニメ業界を現実に牽引して来たのはその「アニメではない」無数のテレビアニメであり、そのノウハウは手塚治虫が開発してきたものだ。その事実はアンチ・虫プロ派であっても認めなければならないことだろう。殆ど捨て売りのような価格で『鉄腕アトム』を製作してきたのは弊害ではあったが、東映動画だけに任せておいたら、日本のテレビアニメの歴史は、十年は遅れていたかもしれない(東映動画も結局は「手塚システム」を導入することになる)。
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07月26日(火)
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