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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ネットに一杯のオカマ/『竹熊漫談 ゴルゴ13はいつ終わるのか?』(竹熊健太郎)
ネカマ、というコトバを初めて聞いたのは何年前だったか、コトバもそうだがイヤラシイことをする人種はいるもんだと、やっぱりネットは「魔窟」かなと警戒心を新たにしたものだった。当たり前と言えば当たり前かもしれないが、ネットオカマはいても、ネットオナベの話は余り聞かない。ちなみに「ネカマ」でGoogle検索してみたらヒットしたのは91000件で、「ネナベ」は7000件だった。
男と女のどっちがスケベかというのは、不毛な論議ではあるけれども、こういう数字を見るとやぱり男の方がスケベなんかな、とは思う。男が女のふりをするのはまあ、相手を騙してからかってやろう、という動機が大きいだろうが、女が男のふりをするのは女だということで好奇な目で見られたくない、という心理が働いてる場合のほうが大きいみたいだしね。
私も役者のハシクレではあるので、演技として「女になること」に抵抗感はないのだが(前回の芝居を見て気分悪くなったヒトはすみません)、正体を隠してネットで他人を騙す気にはなれない。映画『ポケット一杯の幸福』ではないが、もしも万が一、実際に相手と出会うことにでもなったらどうするんだろう、女装でもするのか、とか余計な心配をするからである。
……とか日ごろから思っていたら、まさにそんな事件が(笑)。
出会い系サイトで知り合った群馬県桐生市の会社員(46)から現金約6万円をひったくったとして、無職星野賢政容疑者(24)と、無職少年(16)が群馬県警桐生署に逮捕された。
2人は去る2月26日夕方、伊勢崎市宮子町のゲームセンターの駐車場に会社員を呼び出して、“女装した少年”が援助交際の値段交渉を装って会社員の車内に入って、現金入りの財布をひったくったという。
よく男とばれなかったものだと思うが、もともと犯人の少年は細身で身長も低く、髪も長髪で金色に染めた上に付け毛もしていて、紺のミニスカートにグレーのカーディガン姿でアイシャドーやマニキュアまでする念の入れ方だったそうだ。16歳でもガタイのデカイやつだとなかなか騙せるものでもなかろうから、よっぽど「おんなおんな」していたのだろう。実際、会社員はその姿を目にしても全く男だとは気がつかず、みごとに騙されたそうだ。
でもこの事件の場合は、ネカマを演じていたのも、初めから窃盗目的だったんじゃないかって気がするね。もしかして日常的に女装シュミがあったか、星野容疑者とカラダの関係もあったのかもしれないが、ともかくあるとき、少年の「女っぽさ」が「利用できる」ことに、本人か星野容疑者が気づいたんだろう。「天啓」でも受けたように感じたのかもしれない(笑)。
でも、それだけの「素材」であるのなら、合法的に利用する手段もあったんではないかと思うのである。ネカマでエンコーでひったくりなんてしみったれたことしなくても、それこそ「役者」になれば引っ張りだこだろう。女装の似合う少年とか、ホントにいたら需要多いんだぞ。映画『覇王別姫』とか見て参考にすればよかったのに。……いやまあ、うちの劇団も役者不足には悩まされているので、「もったいない」とか思っちゃったんで。
そう言えばうちのメンバーでネカマ経験があると言えば某君であるが(特に名を秘す)、日記で「彼女ができねえ」とかしょっちゅうボヤいている。いや、ネカマやった時点で「彼女」云々なんて言ったって共感は得られないと思うぞ(笑)。
黒澤明監督・三船敏郎主演の映画『用心棒』とその続編『椿三十郎』のリメイク権を、角川春樹事務所(注・角川書店ではない)が入手したって。
黒澤監督作のリメイクって、海外では昔からやたら行われてきたけれども、日本じゃ何だかタブーになってるような感じで、数えるほどしか例がなかった。そのへん、角川春樹社長も歯がゆく思ってたんじゃないかな。もともと『天と地と』なんかも明らかに黒澤時代劇に対抗する意識が濃厚だったし。ちょうど『酔いどれ天使』や『生きる』のハリウッド・リメイクが決まったとこだから、もう我慢できねえって感じで、3億円の契約金を黒澤プロに払ったってんだから豪気なもんじゃある。もっとも、黒澤リメイクで成功した例ってのもそう多くはないんで(『荒野の七人』くらいのものか?)、正直、先行き不安な企画だ。
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05月18日(水)
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