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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■みんなみうらじゅんが大好き/DVD『マダムと泥棒』/『トップをねらえ2!』1巻
 金曜日は定例のしげの通院の日。
 最近は院長先生の勧めで、デイケアにも参加するようになっているので、週に2、3日、多い時には連日通っている。
 けれど、デイケアは中身によっては必ずしも楽しくはないらしい。運動が好きだからスポーツの日にはウキウキして出かけているのだが、患者さんどうしでディスカッションしなきゃなんないときは、かなりつらい思いもしているようである。コミュニケーションが取れない人たちばかり集まっているのだから、そこで討論させても話がまるで進まない。それでイライラしてたまらないと言うのだ。けれどしげ自身、コミュニケーションが取れる人間ではないので、その場をなんとかできるわけではないのである。
 その場にはもちろん指導する立場の先生も当然いらっしゃるわけで、話が滞りそうになったり、あらぬ方向に向かいそうになったら、適宜リードしては下さってはいるようである。けれどしげの不満は、「やたら仕切ろうってやつがいるんだけど、ウザくて」という発言から察するに、ある患者さんの存在自体にあるようなので(~_~;)、結局そのグループにいるだけで神経が逆撫でされてしまうことになるのである。
 「ねえ、教えて。院長先生は、オレに『修行』をさせたいのか?」と私に向かって詰問してくるのだが、そんなこと言われたって私だって返答のしようがない。院長先生は「素の自分にならずに、芝居をするつもりで振る舞いなさい」と助言されているそうだから、その通り「演技」すればいいと思うのだが。つか「素の自分」なんてものがあると考えているとすれば、しげは演技者としてはまだまだ未熟者だということになってしまうのであるが。

 今日は通常の通院だったので、院長先生およびカウンセラーの方との面談。
 いつもの習慣で、しげは待ち時間に読む本を持っていっていたのだが、それが今日はみうらじゅんの『とんまつりJAPAN』。院長先生、しげが手にしたそれを見るなり、「おっ、みうらじゅんですね」とビビッと反応したとか。そればかりか、カウンセラーの先生も「みうらじゅんですね」、看護婦さんも「みうらじゅんですね」。
 しげ、「なんでこの病院、こんなに『みうじゅん度』高いんだ!」と困惑してしまったようだが、ある意味いかにも神経科らしいって気もする。少なくとも病院全員が「見沢知廉」ファンだとか、「相田みつを」ファンだとか、そういうところよりはずっと信頼できそうだと思うが、どうか。
 それより私は、しげが「みうらじゅん」を「みうじゅん」と省略する方がなんか許せないけどな。つか、それ、一文字減らしただけじゃん。それで省略になってんのかよって。


 帰りは一応しげに迎えに来てはもらったものの、急に仕事関係の本を物色せねばならなくなったので、博多駅で落としてもらうことにする。しげに付き合うかどうか尋ねたのだが、仕事があるので少しでも仮眠を取ると言って一足先に帰った。
 本を何冊かと、予約しておいたDVDを何本か購入。先日買ったDVDも含めて、かなり量が溜まってきているので、帰宅して、片っ端から見ることにする。

 DVD『マダムと泥棒』。
 先ごろトム・ハンクス主演でリメイクされた『レディキラーズ』のオリジナル版である。これまでずっと見る機会を逸していたのだが、ようやく見られた。
 旧版と新版、どちらが上かというのは一長一短があって一概にどっちがとは決め付けがたい。キャストだけ見れば、急坂ではピーター・セラーズとハーバート・ロムの“クルーゾー&ドレフュス”コンビの初共演が見られるわけで、その点だけでもどうしてもポイントが高くなってしまうわけだが。

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11月26日(金)
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