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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■麗しのナターシャ r(^^;)
劇団のホームページの日記で、昨日「ガスト」でやった「負け犬ランキング」の結果を記したところ、見事1位に輝いた(負け犬の1位ではなく、勝ち犬の1位である)カトウ君から、早速「喜び」の書きこみがあった。厳密には喜んでるのかどうか、いささかフクザツな心境も感じられはするのだが。
こちらの日記だけご覧になっている方は、カトウ君がいかに楽しいキャラクターの持ち主であるがご存知ないと思われるので、本人の了解を取った上で、その文章をご紹介しようと思う(^o^)。
〉結局誰からも愛を注がれなかったカトウは「人間なんか誰も信じない!」と金儲けに走り巨万の富を築く。
〉だが彼は築いた富を誰と分かち合うでもなく、ひたすら自らの私利私欲のために消費してゆく。
〉使っても使っても無くならない財産、日々年老いてゆくカトウ。
〉物欲の限りを尽くしたカトウは、やがて一人の女性と出会う。
〉カトウはこの時すでに70歳、女性は24歳である。
〉女性はカトウの住む豪邸に住み込みで働く家政婦だった。
〉ある日の朝のこと、朝食をとろうと階下に降りたカトウは、食堂で一人の家政婦がうずくまって泣いているのを見つける。
〉「…どうしたのかね?」
〉見ると、家政婦はどうやら食器を落として割ってしまったらしい。
〉「皿のひとつ割ったくらいで泣くことはないだろう。構うことはない、さぁ食事にしよう」
〉カトウは他の家政婦に割れた食器を片付けるように命令するが、うずくまって泣いていた家政婦は食器の破片を握り締めてカトウにこう言い放つ。
〉「このお皿は、私がご主人様の誕生日に差し上げたものです!ご主人様にとってはただのお皿でも、わたくしにとっては大切な思い出の品ですわ!」
〉カトウは自分の放った言葉を後悔した、同時に、何か毒気のようなものが身体からすぅっと抜けてゆくような気がした。
〉「…君、名前はなんといったかね…」
〉「…ナターシャ、でございます。」
〉主人に対して感情的になってしまったことを悔いてか、ナターシャは萎縮した瞳でカトウを見つめた。
〉時間が止まった。
〉久しく忘れていた感情だった。
〉これは、恋、なのだな。
〉「ナターシャ、かけらをこっちにおよこし。さっきはすまなかった。この皿は大切にしよう。そうだ、ナターシャ。できれば皿を新調したい、そこで君にひとつお願いがあるのだが…」
〉「はい、なんでございましょう?」
〉「君に、選んでもらいたい。私の皿だ。私は君の選んだ皿で心地良く食事をとりたいのだ。君の思いやりも生きる糧とできるように。」
〉「もったいないお言葉です…」
〉だが、これは肺を患い生死の境を彷徨うカトウが、今はの際に見た幻だったのです。
見て下さい、この幸せそうな死に顔。
〉あなたは
〉こんな風に死ねますか? (C)漫☆画太郎
いやあもう、なんたって「ナターシャ」ですよ(^o^)。どっから出て来たその名前。実はカトウ君、「ロシア女萌え」だったのか? 確かにカトウ君のキャラ見てると、ドストエフスキーの『罪と罰』とか読んでたら、思いっきり、ソーニャにハマッちゃいそうだもんなあ(文芸大作のように思われてるが、あれは充分「ソーニャ萌え」が成立する小説だと思う)。
あえて「家政婦」を「メイド」と書かないあたり、一生懸命オタク臭さを消そうと努力しているあとが見受けられるけれど、どうしたって「時間が止まった」とか「恋、なのだな」(「、」付けてるところがポイント高し)のあたりで、隠そうとしても隠しきれない“本性”が現れてしまってますね(^o^)。うん、すごいぞカトウ君、これだけ妄想全開なら、君にも脚本が書ける! 実際、恥とか自分とか捨てないと、脚本って書けないものだから。普通であたり前のセリフ書いたって、そんなもんドラマにもなんにもなりゃしない。「君の思いやりも生きる糧とできるように」。うん、気に入ったぞこのセリフ。今度の芝居の中で、どこでもいいからアドリブでこのセリフ入れちゃおう! 相手役からシカトされるかもしれないけど(^_^;)。
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11月16日(火)
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