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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■映画トラブルあれこれ。
 今日は仕事が糞忙しくて、帰宅が午後9時。
 仕事の中身はもう書きたくないので、ほかのことをいろいろ書く。


 今年は久方ぶりにダン・エイクロイドの出演する映画、ジョン・グリシャム原作の『スキッピング・クリスマス』が、日本にも輸入されることが決定しているが、この映画、クランクインしたばかりだというのに、ちと困ったトラブルに巻き込まれてしまっている。
 でもなんかそれが実につまんない理由で、同時期に公開される予定のベン・アフレック主演の『サバイビング・クリスマス』とタイトルが似ているので、レイティング審査をするMPAAからタイトルを変更するように指導されたというのだ。
 何か私にはこれがどうしてタイトル変更の理由になるのか全然理解できないのだが、タイトルが似てたらダメっていうんだったら、日本の一連の『愛と○○のなんたら』ってやつ、全部取りしまわれちゃわないか。第一、原作のタイトルは既に発表済みなんで、これを変えろってのはもっとややこしい問題を生みはしないか。何となくグリシャムを標的としたいやがらせのようにも思えて、ウラをいろいろと想像するとちょっと怖くなる。
 なんだか、昔、マルクス兄弟の『オペラは踊る』(原タイトル・『カサブランカの夜』)が制作されていたときに、『カサブランカ』の制作会社であるワーナーがクレームをつけて、それに対してグルーチョ・マルクスが「賢明なる観客は、きっと、ハンフリー・ボガートとうちのハーポ・マルクスを見分けられることでしょう」と手紙を送って事無きを得たというエピソードを思い出したけれども、そんなふうに円満に治まらんものか。MPAAも、こういう下らんクレームをつけるヒマがあったら他にやることないのかと言いたくなる。
 まあ、最終的に映画が完成してくれれば問題はないんだけれどね。



 本家中田秀夫監督が監督することになったハリウッド版『ザ・リング2』に、前作でサマラ役を演じていたデイビー・チェイス(表記が変わったな。前は「ダヴェイ」だったのに)が出演しなくなったとか。アーレン・クルーガーの執筆した初稿に存在した生前のサマラが登場するフラッシュバックのシーンが、決定稿からカットされたためとか。
 まあ、貞子っつーか、サマラは姿を見せない方が怖さは出せるから、この決定は悪くはないかもしれないけれど、前作の彼女の魅力は捨て難いものがあったから、ちょっともったいないなとは思う。でも本家『リング』シリーズも『2』以降はどんどん失速していったし、さて、ハリウッドリメイクがそれを越えられるかどうか。基本的にアレは一作こっきりにしといた方が面白いネタだと思うんだけどなあ。


 友人から、あるサイトの日記に『カスカベボーイズ』について、お笑いな批評が載ってるぞ、と教えてもらったので覗いてみたのだが、なるほど、なんだかトンチンカンなことばかり書かれてある。
 どうやら映画をあまり見たことはない人のようで、若い人が背伸びをしてモノを言おうとすると、乏しい知識を総動員して語るものだから、往々にして引用や例えが的外れなものになってしまうアレをやらかしてしまっているのである。
 あの映画の中の世界を「時間が動かず太陽が中天に止まったままという明らかにペルシダ−を思わせる不条理世界」なんて書いているのだが、この人、本当にバローズの『ペルシダー』シリーズを読んでいるのだろうか。別にアレは地底世界ってだけで、時間がとまってるわけでも何でもない。「不条理世界」なんて表現は当たらないんだけれど、どうやら「不条理」という言葉の意味自体もよく分からずに使っているようである(それとも私の記憶違いであの世界は時間が止まってた世界だったのか? もう読んだの何十年も前なんで細かい設定忘れてるんだけど)。つ〜かね、映画の中の世界なんだから、引用するならほかにいくらでも適切な例もあろうに、『ペルシダー』ってこたなかろうよ。バスター・キートンの『探偵学入門』も見てないのだなあ、この人。半可通だとしても、かなり軽率な御仁のようである。

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04月22日(木)
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