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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■入院日記16/白昼の驚愕
 生まれて初めてCTスキャンの検査を受ける。エコーが結局、脂肪が多すぎて肝臓とか内臓を映し出せなかったので、非常手段なのである。こういうのを経験できるのは面白いけれど、検査費、高いんだろうなあ。お袋が死んだ時もCT受けてたなあ。……なんか悲しいことを思いだしてしまった(+_;)。
 朝食抜きで造影剤を飲んで、更に点滴まで受ける。普通点滴と言うのはポツリ、ポツリ、とゆっくり落とすものだけれど、途中からどどどどどっと造影剤を落としていく。喉からエラにかけて、空気を入れられたように膨らんでモワッと熱くなる感覚。吐き気もしてくる。
 それからようやく、機械の寝台に横たわって、あのドーナツの穴みたいなのに入れられていく。なんだか、奇術で輪切りにされる人の気分だね。
 息吸って止めて吸って止めて。
 目の前で機械の光が点滅しているから、写真はちゃんと撮られているのだろうが、輪切りにされてる実感はない(あったら困るよ)。
 技師さんがしょっちゅう「気分悪くないですか? 大丈夫ですか?」と聞いてくるのだが、それにいちいち「はいはい」と返事する方が吐き気を助長して気分が悪くなるのだ。
 点滴には時間がかかったけれど、撮影そのものは5、6分で終わった。もっと大層なものを想像していたが、終わってしまえばこんなものか、である。


 『牡丹と薔薇』32話、昨日に輪をかけてものすごい急展開。
  ぼたんを裏切ったと自己嫌悪に陥った雅也は、酒に溺れ、自分を陥れた香世をなじる。
 「君のせいでぼたんに嫌われてしまったじゃないか!」
 「何言ってるのよ、女と見れば誰とでも寝てしまうあなたが悪いのよ!」
 ……そりゃそうだよな。でもわからん。どうしてぼたんはこんな雅也が好きなんだ?
 「ああ、ボクのカラダの中には悪魔が住んでいるんだ。この悪魔を追い出してくれ!」
 いきなり上半身裸になり、ベルトを香世に手渡す雅也。
 香世、ベルトで雅也を「えい! えい!」と鞭打つ(打つのかよ)。
 あまりの痛さに悲鳴をあげ、雅也は道路に飛び出す(根性なし!)。高笑いしながら後を追いかける香世。
 そこに突っ込んで来た一台の自動車! 鈍い音。雅也は逃げる間もなく轢かれてしまった。裸のまま血塗れになってアスファルトの上に横たわっている雅也。その首がガックリと落ちる。即死であった。愕然とする香世。
 ……いや、見てた視聴者も愕然としたと思う。意外な展開とはよく言うが、こんな展開、誰も予想できんわ(^_^;)。
 ショックに打ちのめされて香世が帰宅すると、両親から突然、ぼたんが実の姉であることを打ち明けられる。雅也の死に責任を感じる香世は、ただ泣きじゃくるしかないのであった。
 翌日、洋装店に出勤したぼたんは、雅也が事故死したことを知らされる。
 そして、雅也が自分宛に残していった一通の手紙を見つけた。雅也の死は自殺だったのだ!
 ……あれのどこが自殺? わからない。いったい、このドラマが何を目指しているのか全くわからない。けれど面白い。おなかいっぱいである。主婦のみなさんは幸せだなあ(^o^)。


 しげ、今日は見舞いに来る予定はなかったのだが、生命保険の手続きのための書類が届いたから、持ってくるという。
 「3時に起こしてね」とメールが入っていたので、その通りに3時に連絡を入れたのだが、電話口に出たしげの機嫌がなぜか頗る悪い。
 昨日のうちに、着替えのTシャツを持ってきてくれるようにメールで頼んでおいたのだが、確認のために改めて聞いてみたのだ。
 「メール見た? Tシャツ持ってこれる?」
 途端に怒鳴り声。
 「メール? 見てないよ! もう外に出るから持ってこれん!」
 「なに怒ってんだよ!」
 「寝とらんとよ!」
 「どうして?」
 「仕事に決まっとろうもん!」
 「知らんよ、そんなん!」
 「ちゃんと言った!」
 「仕事だとは聞いてたけど、朝6時には終わるって言ってたやん」
 「遅くなることもあるやろ! 帰ったの8時すぎ!」
 「それでも7時間寝られるやん」
 「帰ってすぐ寝れるわけなかろうもん!」

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02月17日(火)
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