ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491684hit]
■「じゃないですか」って言ってる人が多いじゃないですか/映画『用心棒』/『呪恩2』(清水崇・MEIMU)ほか
ひと月の集計、外人さんからのメールが先月は22通来てました。やっぱり平均一日一通ってとこですねえ。
宣伝と詐欺は日常という道端に転がってるものなんで、別に迷惑だとは感じないんだけれど、下手なテッポも数撃ちゃ当たる式の、あまりアタマ使わないですむ方法ばかりが横行するのはもの淋しいんでねえ。犯罪ってのはもっと知恵を絞っていかに自分が摘発されずに(以下自粛)。
COCO壱番屋の大盛りカレーの完食無料サービスが昨31日で終了。駆け込みで挑戦した連中、全国でどれだけいたかな。
廃止の理由が、「店舗拡大に伴って大盛りカレーを食べきれず、失敗した際に処分される残飯が増加。冷夏によるコメ不足も懸念される中、『初めから食べ残しが出ることを予想したゲームは不適切』と判断した」とか。食べるのに失敗しても罰金は1400円だからなあ。話のタネにとかで、食べられないとわかってても挑戦してみたアホンダラも多かったんじゃないか。なんかホントにトッショリにはわかんないもんね、今の若い人たちの感覚。
今でこそ、糖尿が悪化して暴食は控えている(そうか?)私ではあるが、大学のころまでは、そらもう食いに食っていた。高校の修学旅行なんか、腹が減るでしょう。旅館のメシは食い放題だから、ドンブリで七杯半オカワリしたこともあるのだ(友人に「食い過ぎだろう」と言われたので八杯目は半分で止めたがそれでも腹八分目であった)。なのにそのころはいくら食っても体重68キロを越えたことがなかったのだから、やはり若いということはあれやこれやとエネルギーを消費していたのだろうな。今はとてもそんな食い方できまっしぇん。
でも、そんなに食うことに自信のあった昔でも、「食い放題」に挑戦したことだけはなかった。まあたいていの店の「挑戦者求む」が壱番屋のような甘いもんじゃなくて、アレの3倍はあろうかってレベルのものが多くて、さすがの私でもとても食い切れねえ、と判断したってこともあったが、食い残した時の残飯がもったいないのと、罰金払うのがともかくイヤだったって理由の方がホントは大きい。だってその失ったカネで、本が何冊買えたことかって考えたら……ねえ。
言ってみりゃ、今の若い人って、その「残飯」と「罰金」については考えてないってことである(つか、番組製作者がってことか)。ある意味、羨ましくはあるけれど、そこにはどうにも越えられない深い溝が我々の世代との間にあることも感じてしまう。私がテレビの「大食いコンテスト」の類をあまり見ないのも、番組自体の面白さよりも、食いきれずに残る残飯を見るのが胸にやたら痛いからだ。
何たって、昔の親がテレビの「俗悪番組」アンケートとかでドリフの番組を批判してたの、パイ投げなんかで「食べ物を粗末にする」ってのを理由に一番に上げてたからなあ。「子供が汚い言葉遣いを覚える」だけではなかったのよ。ウチの親なんかも、あのパイが食べ物じゃなくてパイ投げ用の特製品だって知るまでは、『8時だよ!全員集合』を毛嫌いしていたくらいだ(それでも「見るな」と私に強制しなかったのは偉かったと思う)。
今や食い物は残してこそ可である。実際、外食で出されたものを全部食ってたら、一日のカロリー摂取量を軽くオーバーしてしまう。日本人全員が潜在的な糖尿病患者になってるのが実態なのだ(念のために言っとくけど、私ゃ遺伝で糖尿になってるので、暴食しなくても糖分を分解できないのである)。だから「もったいないから全部食べなさい」とも親は言えない。残したものを親が食べてやるのも躾としてはよくなかろうが、それもいたし方がないのである。
外食を完全にやめて、全部家で料理を作ればいいじゃないか、とも簡単には言えない。共働きの家庭などでは、どうしても外食に頼る面もあるだろう。結局、「食い物なんて全部残さず食うもんじゃない」って感覚の方が常識的なのである。リクツではそうわかっちゃいるんだけど、どうにも納得のいかないものを感じてしまうのはいったいどうしたらいいものか。
[5]続きを読む
09月01日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る