ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491684hit]
■恋から自由であるということ/映画『呪怨2』
午前中ずっと、シコシコと日記書き。
注文しておいた唐沢俊一さんのサイン入り『裏モノ日記』が届く。
思っていたより随分薄かったが、目次を見るとかなり内容をカットしている模様。じっくり読みたかったので、日記を書いている間はパラパラと斜め読み。ウェブより、やはり縦書きの活字になっているほうが読みやすい。本を持った時のこの手の「重み」を忘れない限り、どんなにネットが発達しても、この世から本が消え去ることはないだろうと思うね。
夕方、シネリーブル博多駅でしげ、よしひと嬢と待ち合わせをする。ところが駅に到着してふとバッグの中を見て、前売券をウチに忘れてきたことに気付く。日頃こういうマヌケな役は圧倒的にしげが担当しているのだが、まさか自分がこんな目に会おうとは(いかにも偶然の災難のように思いこもうとしているくらいに狼狽しているのである)。
時計を見ると、映画の始まりまであと四十分ほど。取って帰って、間に合わない時間ではない。こちらに向かっているしげに携帯で事情を説明したら、しげ、「はぁ?」といかにもバカにしたような声で笑う。けれどここで怒るわけにもいかないので、三拝九拝して、家と駅を往復してもらうように頼む。
駅裏の駐車場で待ち合わせすると、程なくよしひと嬢を助手席に乗せたしげの車がやってきた。私が車の後部席に乗りこむなり、しげ、「時間の余裕があったのになくなった」とブツブツと愚痴り始める。こちらはひたすら平身低頭である。かつて、これほどまでにしげと私の立場が逆転したことがあっただろうか。いやない(反語)。ほんのちょっとした人の瑕瑾につけこむとはなんて性格の歪んだヤツなんだろう。
行きは道がそう混んでなくて、15分ほどで家に着いたが、戻り道は渋滞、20分以上かかって、映画の時刻ギリギリになってしまった。
しげ、「間に合わんやん!」と悲痛な声で叫ぶ。
「大丈夫だって。最初10分くらいは予告編が流れるから」
「その予告編が見たいと!」
こちらに引け目があるから仕方がないのだが、こういうときのしげのモノイイはワガママ全開だ。駐車場に車を置いて、バスセンターに駆け込んだ時点で午後4時45分。5分オーバーだ。しげはもうイライラを隠さない。
「ギリギリで駆けこんで見るのが『呪怨2』?」
「イヤなんかそんなに」
「すごく見たがってるみたいでイヤやんっ!」
すみませんねえ、見たがって。よしひと嬢まで「面白いんですか?」と聞いてきたので「つまんないと思うけど、絵がいいんだよ」と答える。答えながら足早にエスカレーターを「歩いて」昇る。
映画館に飛び込んで「間に合いますか!?」と思わず叫んでしまったが、館員の方は「はい、大丈夫ですよ」とにこやかに応対。公開初日だし、なんかホントに「すごく見たがってる」客を演じることになってしまった。
映画『呪怨2』。
1作目のときのように、ダラダラと似たようなシーンを垂れ流してひたすら退屈だったのに比べると、今回は随分面白くなっている。ただそれはストーリーの面白さではなくて、あくまで恐怖の見せ方、つまり「絵」に拠っている点が、この『呪怨』シリーズの評価を微妙にしているところだ。
今回、佐伯俊雄(尾関優哉)と伽椰子(藤貴子)の「呪怨」の犠牲者となるのは、八人。
ホラー・クイーンの異名を取る女優、原瀬京子(酒井法子)は、呪われた家をレポートする心霊特番に出演する。ところが、その夜、恋人の石倉将志(斎藤歩)の運転する車に乗っていた彼女を恐ろしい運命が見舞う。飛び出して来た猫を轢いてしまった将志は、死体をそのままに車を発進させるが、なぜかハンドルが利かなくなっていた。車は壁に激突し、将志は意識不明の重態となり、京子も将志との間に宿した赤ん坊を流産したはずだった。しかし産婦人科医は、赤子が順調に成長していることを京子に告げる。この子は、本当に将志と自分との子どもなのだろうか? 困惑する彼女に取りついた呪いは、彼女の母親(水木薫)をも巻き込んで……。
[5]続きを読む
08月23日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る