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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■私は多分ちょっと本気で怒っている/『放送禁止歌』(森達也)
ニカウさんが亡くなったそうです……って、覚えてる人もなかなかいいトシになっちゃいましたねえ。
1980年の映画『ミラクル・ワールド ブッシュマン』は、輸入会社も予想しなかった大ヒットを飛ばしたけれども、「神様の落し物であるコカ・コーラの瓶を拾ったブッシュマンが、神様のところに返しにいく」だけの単純なストーリーがなぜか当時の人たちの心を打ったのですね。私も見に行きましたが確かに普に「面白かった」記憶はあります。
科学的、人工的な現代文明にどっぷり使った生活してるとね、ふと「これでいいのかな、何か我々は『自然』に忘れものをしてきてないかな」なんて気になっちゃう時があるんですねえ。でもって、何年か置きに起こるそんな「自然回帰ブーム」にちょうどマッチした感じでその手の映画がヒットするんですよ。その典型的な例。
でも今、同じものが作られてもさてヒットするかどうか。だって今や日本じゃその手の映画を恒常的に提供し続ける「スタジオジブリ」って映画会社がありますから(^o^)。
宮崎駿がその名声の第一歩を示すことになる『風の谷のナウシカ』の漫画原作を描き始めたのが、その2年後の1982年。実際、ジブリ作品を除けば、この手の映画がヒットしたのって、『ブッシュマン』が最後じゃなかったか。
あとで「あの映画は実はヤラセだ」とか批判が出たけど、ドキュメンタリーじゃなくて劇映画なんだから、こんな的外れな批判はない。それくらい日本人の「自然」願望は歪んでたとも言えるのである。
ニカウさんは、1日にまきを拾いに出たまま戻らず、捜しに出た家族が草原で死んでいるのを見つけたという。推定59歳。
さくら出版のマンガ原稿流出事件について、テレビレポーターが元社長に取材していたのを見る。と言っても本人、姿は現してない。
「その件は弁護士を通じて」とコメントしてあとは沈黙ってのはまあ、分からないでもないが、そのあと更に弁護士に取材したら、「それは犯罪の話になるので言えない」って……。言ってるじゃん(^_^;)。
つまりはアレが全部「不正流出」だということを認めちゃってるってことではないのよ。となりゃあ、そのへんの事情を「まんだらけ」が一切知らなかったって言い訳はちょっと成り立たなくなってくるね。
インタビューに答えてた弘兼憲史さんも「あれは盗品」と明言されていたけれども、これから先、裁判で係争していってちゃんと原稿がマンガ家さんの元に戻ってくることになるのかどうか。結論が出るのに時間がかかった場合、その間に二重流出が起こりはしないだろうか。
ゴタゴタする前に、「まんだらけ」社長が原稿を返す度量を見せてくれたらいいんだけれど、なんかテレビで見たこのおっさん、洗脳されてた頃の蓮○薫さんみたいな顔してて(例えがよくなくて申し訳ないが、なんか目がイッちゃってんだもの)、アテになりそうにないのである。高飛車なモノイイをするわけでも倣岸な態度を取るわけでもないのだけれど、「原稿をほしいのであれば買い取っていただくということで」と淡々と喋ってるあたり、一筋縄ではいかないような雰囲気なのである。「管理が悪いのはマンガ家と出版社の責任」って、出版社はともかく、マンガ家は違うでしょう。出版社に「原稿返して」と要求しても返却に応じてくれなかったんだから。それが分らないはずはないのにいけしゃあしゃあと言ってのけるあたりが、「わかってやってる」度が高いと思うのである。
ああ、ほんなこつ、誰か大金持ちが原稿全部買い戻して、マンガ家さんたちに無償で返してくれないものだろうか。
……って、それじゃ問題の根本的解決にならんことは重々承知してるのだけれども。
「WEB現代」の『あなたとわたしのGAINAX』が面白い。
第2回「ゼネラルプロダクツ」で、ガイナックスの統括本部長の武田康廣氏へのインタビュー、それなりの長さ(12分)をかけているので、「あの頃」の歴史を思い出して懐かしさに浸れる。
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07月04日(金)
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