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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■東京遁走曲/『明日のナージャ』第5話
ホテルの朝は早い。
本当は、昼近くまでたっぷり眠るつもりではあったのである。何たって、今日はオフ会に、更には舞台観劇も控えている。体力を温存しておかねば、途中でぶっ倒れかねない。
ところが、夕べエレベーターに乗ったときに、このホテルの朝食がバイキング形式だと書いてあるポスターを見て気が変わった。ホテルの醍醐味はバイキングである。誰もそんなこと決めちゃいないだろうが、我々夫婦の間ではそうなっているのだ。
7時に合わせておいた枕もとの時計のベルが鳴ると同時に飛び起きる。
いつもはこんな朝早くだと、布団にくるまったまま「ふにゃふにゃ、まだ○□♪×▽♯○@☆※♂♀∞¥とよ」とか、ワケの分らぬことを呟くしげが、シャキーン!と目を覚ます。今日食うメシにも事欠く生活から脱却してもう10年以上が経つだろうに、未だに「メシだぞ!」のヒトコトに釣られてしまうというのは滑稽だけれど悲しいよなあ。昔のテレビコントやギャグマンガじゃ、頻繁にこのギャグが使われてたものだけれど、今はとんと見かけなくなった。ギャグ自体が古くなったってこともあるだろうけれど、生活習慣が変わっちゃったってことも理由として大きいよなって思う。
未だにこういうギャグを体現しているしげは、生ける化石のような存在かもしれない(^o^)。
バイキングと言っても、朝食だから大して種類は多くないかも、と思ったらさにあらず。パンやらご飯やら卵焼きやらハムやら味噌汁やらスープやら、普通の朝食だけじゃなく、ピラフにスパゲティにカレーライス、なんだか殆ど昼食メニューと言ってもいいくらい、種類がある。皿に一通り取っていったら溢れそうだ。
しげに、「昼はたっぷり食べることになると思うから控えようよ」と声をかけ、二人で頷きあったのだが、気がついたら二人ともふた皿目を取りに回っている。今し方、相談したのは何だったんだ。
考えてみたら、朝食を控え目にするつもりなら、最初からバイキングになど来なければよいのである。ホテルなんかに泊まりつけていない庶民なものだから、ついつい、「ホテルにあるものは全部経験しよう」とか考えちゃうのだな。
部屋に戻って、朝風呂。
風呂を一回使うだけじゃもったいないなんて考えるのも貧乏症な証拠である。
昨日、コンビニで買ってきたお茶を飲みながら、テレビで『アバレンジャー』
『仮面ライダー555』『明日のナージャ』などを立て続けに見る。
『ナージャ』は第5話「星の夜・二人だけのワルツ」。ストーリーについては、1話を見て、シリーズ構成が金春智子さんと知った段階でゲンナリしちゃってるので、もうツッコミを入れる気もない。まあ、オトメのひとりよがりな夢物語しか書かないヒトである。
細田守演出がその他愛ない物語をどれだけカバーするかってところが興味のポイントだったが、特に誉めたたえるほどではない。
屋外で踊るナージャとフランシスを、乱舞する花の流れに乗せ、一気に舞踏会場に雪崩れこませて宙を舞わせる演出はハデだが、こういう演出、最近はさんざん『プリンセスチュチュ』で見てるから、それほどインパクトは強くない。踊るはずのないものが踊る、宙を行くはずのないものが飛ぶ、というファンタジックな演出は、実は『赤毛のアン』『セロ弾きのゴーシュ』『じゃりん子チエ』『おもひでぽろぽろ』などで高畑勲が得意としていた手法だ。そういうことも思い合わせると、細田演出もやや意外性に乏しい。まあ、脚本が陳腐だと、演出でなんとかするって言っても限界があるってことだろう。
作画についても、当初はできるだけ『どれみ』と差別化しようとしていたように見えていたが、なんだか脇キャラの表情の動かし方なんかが、段々とどれみっぽくなってきている。「どれみもどき」じゃしゃあないよなあ。ダンスのCGは動きが機械的過ぎて見苦しいばかり。早いうちにテコ入れしないと、1年間続けるのって苦しくないだろうか。
こうたろう君から電話が入って、「ゆっくり寝られたかい」と気遣ってくれたのはいいのだが、次のセリフが「『ナージャ』は見たかい。細田演出はどうだった?」。重度だなあ(^_^;)。
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03月02日(日)
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