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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■日記書いたことしか記憶にないな/『ヘウレーカ』(岩明均)ほか
朝方、CSカートゥーンネットワークで『トムとジェリー』の連続放送。
と言っても、声優がDVD版と全く同じバージョン(肝付兼太・堀絢子)なので、昔なつかし八代駿、藤田淑子、谷幹一版ではない。
もはや旧版は永遠に見ることがかなわなくなっているが、合間に放送されていたドルーピーシリーズなども今はなかなか見られない。口笛を吹く狼(小林清志)のシリーズも好きだったんだけど、アレのタイトルや監督、吹いてた口笛の曲名、ほとんど知らないのである。ネットで調べてみも、画像が付いてないサイトがほとんどでよくわからないのである。誰かご存知の方いらっしゃいませんか。
今日は仕事が休みなので、ひと寝入りしたあと、ひたすら日記書き。
短く書きゃいいものを書いても書いても終わらない。今月末までに追いつかなかったら、また飛ばすか、五行日記くらいですっ飛ばすしかないかな。
夜、テレビで『平成教育委員会2003スペシャル』。
「視聴者のみなさんもテストを受けてみよう」というので、途中まで漢字の問題解いたりしてたのだが、世界地理が私はからきしダメだということが判明。いや、別に今判明したわけじゃなくて昔からわかっちゃいたんだが。何を間違えたかは恥ずかしいから言わない(←卑怯)。でも今、問題を解けば正解するであろう(当たり前だ)。
でも総合点だと70点ほど行ったから、出演者の誰よりも高得点だ。えへん。……小学生の問題で70点取っても全然いばれないのである。
『新春ドラマスペシャル 秋刀魚の味』。
小津安二郎のリメイクだけれど、出てくる役者出てくる役者、みんな小津安二郎の世界をカケラも表現できていない。なんかね、みんなね、小津の世界を「庶民の機微を描いたもの」とか「ホームドラマの元祖」とか思ってるみたいだけど、ぜんっぜん違うのよ。小津さんは徹底的に貴族趣味なんでね、外国映画で比較するならヴィスコンティにあたる人なんだよ。
庶民ってのは自分の猥雑な感情をストレートに表しちゃうんで、庶民どうしはどうしたって喧嘩になるんだけど、貴族はそんなのないフリするのね。だから貴族どうしのコミュニケーションには常に「腹芸」がつきまとう。腹芸の演技なんか出来ない役者ばかり集めてどうして小津の世界が作れると思ったかねえ。
それに、あの小津のあまりにも有名な、ローアングルと真正面の切り返しのスタイル、別に趣味じゃなくて、キャラクターの存在感を強調するための手法なんで、それをフツーに取っちゃ意味ないのよ。まあ、無謀でもなんでもそのチャレンジ魂に敬意は表するけれども。
マンガ、岩明均『ヘウレーカ』(白泉社/ジェッツコミックス・580円)。
タイトルの「HEUREKA」、つまりあれだ、「ユリイカ(発見した!)」のことなんだね。全く、読み方がこうしょっちゅう変わるとわかりにくいことこの上ないね。
つまりこれはアルキメデスに関する物語ではあるんだけれども、例の体積についての物語ではない。アルキメデスの最期にまつわる、ローマとカルタゴ間の戦争、「ハンニバル戦記」のあるエピソードを描いたものである。
紀元前216年、地中海世界の覇者たらんとしたローマ帝国は、シチリアの一都市、シラクサに侵攻する。しかしその街の外壁には、天才数学者、アルキメデスの設計になる数々の新兵器が備えられていた。アルキメデスの弟子、スパルタ人のダミッポスは、その兵器の殺戮能力を目の当たりにして恐怖する……。
主人公のダミッポス、というのはどうも架空の人物っぽいが、もちろんアルキメデスは実在の人。そしてマンガに描かれているような新兵器も実際に発明、設計していたらしい。正確にアレほどの威力があったかどうかはわからないが、「エウリュアロスの車輪」のシーンは、それがマンガであるにもかかわらず見ていて粟立つような戦慄を覚える。『寄生獣』以来、岩明さんの残酷描写は、その柔らかな線と余白を大きく取った白っぽい画面ゆえに、かえって生々しい。
風を切り、飛んでくる石、石、石。
ちぎれ飛ぶ首、腹に開いた穴、逃げ惑う血塗れのローマの兵士たち……。
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01月03日(金)
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