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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ノロい呪い……座布団取っちまいなさい(^_^;)/『桃色サバス』7巻(中津賢也)/『蟲師』3巻(漆原友紀)
 さて、これはトンデモ本関連の話題ということになるかな。
 オーストラリア・メルボルンのモナッシュ大学のマーク・ネルソン氏が、英医学誌に、「ツタンカーメンの呪いはデッチアゲだった!」と発表。
 1922年、墓を開けたメンバー25人全員の死亡日を調査・特定したところ、平均で70歳ぐらいまで生きていたとのこと。
 でもそれって既に『トンデモ超常現象99の真相』に書いてなかったかなあ。今さらって気がするけどねえ。
 だいたい、この「ファラオの呪い」っての、オカルト事件の中じゃあ、もともと一番信憑性のないネタだったんである。私がこの事件を知ったのは、多分、小学生のころ買ってた学習雑誌のオカルト特集を読んだのだろうと思うが、その時点で「呪い」とするにはちょっとムリがあるなあ、と思わざるをえないものだったのである。
 発掘の直後に死んだのって、出資者のカーナボン卿一人だけだし、肝心の発掘者であるハワード・カーター自身が結構長生きしている。1874年生まれで、発掘時は既に48歳。しかし死んだのが1939年、65歳の時で、発掘から17年も経っている。随分遅効性の呪いもあったものだ、と苦笑したものだった。

 でも記事をよく読むと、今回の発表は、「呪いの否定」そのものより、「誰がこのデッチアゲを仕掛けたか」ということを暴く目的のもののようだった。
 言われてみればあまりにもありきたり、仕掛け人はマスメディアだったのである。
 ネルソン氏は、「英タイムズ紙が発掘について独占報道したため、歴史的発見から締め出されたライバル新聞社が呪いの話をでっち上げたのはほぼ間違いない」と主張。新聞記事にあった「『王の平穏を乱す者には早い死が訪れる』という呪いの言葉が墓に彫り込まれていた」というような記録は全くなかったのだそうだ。
 ……なんだか女に捨てられた男がストーカーするのとたいして変わらん心理だよなあ。新聞にジャーナリストとしての矜持があるというのは真っ赤なウソで、どこの国でもいつの時代でも、新聞その他のマスメディアは大衆を愚弄し、権力に阿り、自らの思想を過信し、狂っているのである。


 先日買い損ねていたDVDを買いに、博多駅の紀伊國屋に行く。
 『プリンセス・チュチュ』のDVD第1巻なのだが、本来25日の発売予定だったものを、天神ベスト電機のLIMBでは21日の時点で既に店頭販売していたのである。
 予約を入れていたのは紀伊國屋の方だったので、当然こちらも売っているものと、取りに行ったところ、「24日にならないと出ない」と断られたのだ。
 「でもベスト電機ではもう売ってましたよ?」
 「それは規約違反です!」
 ……まあ、そうなのかもしれないけれど、既にあるものを出さずに隠しておくことの方が客をバカにしてると思うがな。


 マンガ、中津賢也『桃色サバス』7巻(完結/少年画報社文庫・620円)。
 まあ、ラストは『ネジ式』ですな。こういう話は予定調和で終わるしかないので、意外性がないからって別に怒りません。
 今まで出し惜しみしてたカゴメのヌードもたっぷり登場、ナニも出来たし、まさしく大団円である。
 でも私としてはvol.103「黄金色に輝いて」のように、「ただひたすらウンコをガマンするだけの話」のような徹底的に下らないギャグの方が好きだったりするんだが(^o^)。ギャグに気品は要らんのよ。


 マンガ、漆原友紀『蟲師』3巻(講談社/アフタヌーンKC・560円)。
 うわあ、こんなに早く3巻が出た……と思ったら、掲載誌を移籍してて、執筆のペースが早まったせいなんだね(『アフタヌーンシーズン増刊』から『アフタヌーン』本誌へ)。こりゃてっきり作品の質も落ちちゃいないかと心配したんだけれど、そんなことはない。作品によっては、「まだこれほどのレベルのものが書けたか」と舌を巻くほどの完成度。才能というのはこういうものを言うのだよ。

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12月24日(火)
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