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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■謎のガマと謎のウサギ/DVD『お熱いのがお好き 特別編』/『金色のガッシュ』8巻(雷句誠)
 夕飯、さかいで焼肉。
 しげと方言のことで口ゲンカ……と言ってもこれは本気のケンカではない。
 大修館書店の雑誌『言語』の1月号が「ふるさとのことば」として方言特集を組んでたのである。
 その「広島県」のページを読むと、「はぶてる(=ふくれる・拗ねる)」とある。以前、私に向かってしげが「なに、はぶてとうと」と聞いたことがあって、意味の分らない私が「広島弁で言うな」と言い返したのだが、しげは「はぶてる」が標準語だと主張して憚らなかったのである。
 「はぶてる」が方言だということがこれで証明されたわけだ。ザマヲミロと思ったのだが、しげは「博多の人間に言われたくはないな」と負け惜しみ。こういうところが広島人の潔くないところだろう。
 この本には「福岡県」の方言も紹介されているが、「しろしい(=うっとうしい)」や「せからしか(=うるさい)」はピンと来たのだが、「がまだす(=精出す)」はあまり聞いたことがない。音だけ聞いたら「蝦蟇を出す」という意味にしか取れんな。油でも売るのか。
 「博多ことば」の本にも載っていないから、福岡の方言ではあっても博多ではあまり使わないものなのだろう。博多って、面積的にはすごく狭いからねえ。
 ネットで見ても「がまだす」が例として出てくるのは、長崎、熊本が多い。職場の同僚でしょっちゅうこの言葉使ってる人がいるけどどこの出身の人なのだろう。


 積文館で本を買い、ベスト電機に回る。先日急にウチの掃除機がウンともスンとも言わなくなったので、修理に出していたのを受け取る。ついでにまたDVDを買う。前からねらっていた「ビリー・ワイルダーDVDコレクションボックス」である。『アパートの鍵貸します』『七年目の浮気』『お熱いのがお好き』『あなただけ今晩は』『恋人よ帰れ!わが胸に』『情婦』の6枚組。小林信彦に言わせれば晩年の気の抜けた作品、ということになろうが、このあたりの作品で私たちは「映画の楽しみ」を知ったのだ。
 昨日からの風邪、またひどくなる。夜はなにか映画を見にいこうと、しげと約束していたのだが、無理そうなので諦める。
 そうしたらしげが「じゃあちょっと鴉丸んところに行って来る」ともう夜中だと言うのに外出しようとする。
 「いったい何の用事?」と聞くと、「ウサギの移動」と答えて出て行った。
 「ふーん」と思わず聞き流してしまったが、考えてみたら「ウサギの移動」って何?


 DVD『お熱いのがお好き 特別編』。
 実は、私のカラオケの定番の一つがマリリン・モンローの(っつーか、ベティ・ブープの、と言うべきか)『愛されたいの』である。気持ち悪がられるのが分ってるので大勢のときに披露したことはないが。
 特別編、と言うだけあって、トニー・カーティスのインタビューほか、特典映像も充実している。楽しいのはマリリン・モンローほか女性だけで結成されたバンド、スウィート・スーのメンバーの同窓会。エミリー役のサンドラ・ワーナーが告白しているが、撮影直後に妊娠したモンローはスチール撮影が行えず、ワーナーが体だけを吹替えて、顔写真を合成したそうだ。うーん、あのポスターの数々、モンローじゃなかったのか。これはビックリ。
 特典もいいけれど、何より素晴らしいのは、日本語吹替えが復刻されていること。テレビサイズなのでところどころ原音に戻ってしまうが、伝説の、向井真理子のあの艶やかなマリリン・モンロー(シュガー)の声が(何しろ「モンローの声で○○○○してくださいというイタズラ電話が向井さんとこに殺到したほどだそうである)、旬の声で聞けるのである。
 モンロー映画が吹替えで放映される機会がめっきり減っちゃった今、これはまさしく秘蔵ものである。
 恐らくこれは1967年に日曜洋画劇場で放映されたものだろう。
 トニー・カーティス(ジョー)は広川太一郎、ジャック・レモン(ジェリー)は愛川欽也。
 DVDにはこれだけしか記載がないが、ジョージ・ラフト(スパッツ・コルンボ)は大木民夫。デイブ・ベリー(ビーンストック)は塩見竜介。ジョージ・E・ストーン(爪楊枝のチャーリー)が永井一郎。ネヘミア・パーソフ(ボナパルト)が雨森雅司。パット・オブライエン(マリガン警部)が大平透。

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12月20日(金)
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