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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■再爆走D/タイムスリップ24/CD『懐かしの昭和テレビ・ラジオ番組主題歌全集』/『桃色サバス』4〜6巻(中津賢也)ほか
 北朝鮮拉致被害者の曽我ひとみさんが、昨28日、憧れだった歌手の森昌子と対面。曽我さんによれば、森さんは一番好きな歌手で、北朝鮮でも歌を励みに頑張ったとか。
 ……あー、私、この話聞いて、ようやく24年って時間の重み、感じちゃいましたよ。ホントに拉致被害者の人たちって、過去からタイムスリップして来たんだよなあ。私も全く人として不明なことである。
 「森昌子」って聞いて、今の若い人がどんなイメージ持つかわからないけれど(誰それ?って人もいるかも)、確かに曽我さんの年齢だったら、森昌子がトップアイドルって認識を持っててもおかしくない。
 「花の中二トリオ」って括りで桜田淳子・山口百恵とセットで見られるようになってからは、「歌唱力はあるけど地味」って印象になってしまったけれど、『せんせい』でデビューした当時は、確実に誰もが彼女を「かわいい」と思っていたし、その曲をソラで歌えない人間など日本にはいなかったのだ。どれくらいアイドルだったかというと、吉沢やすみの『ど根性ガエル』に森昌子のニセモノの「森日日子」(タテ書きにしてみてね)ってのが登場してくるくらいだったのである。わかりにくい譬えか?
 実は私も、彼女の主演映画『どんぐりっ子』を見に行ったクチである(^o^)。森昌子が、引っ込み思案の男の子の家政婦さんとして、その子を強く育てるって話なんだけど、原作のタイトルは実は『女中っ子』。「女中」って言葉が差別語だってことで、森昌子のヘアスタイルに合わせて変えられたんだけど、森昌子を「どんぐり」と呼ぶことは差別じゃないのか(^_^;)。言葉狩りの正体なんてこんなものである。
 ……まあ「森昌子」というキーワードでこんなこと思い出したんだけど、もしずっと日本にいたとしたら、アナタ、24年の間、ずっと森昌子を自らの偶像として心に抱き続けられますか。そこんとこが「24年の空白」の意味の重さなんだなあ、と実感しちゃったのよ、私は。
 浮き沈みの激しい芸能界で、引退もせず、スキャンダルにもまみれずにやってこれた森さんが曽我さんのアイドルだったってことも、奇跡的な幸せだと思う。もしもこれが桜田淳子のファンだったらと思うと……(-_-;)。国にではなく、あの時代に帰りたい、なんて『オトナ帝国』な気持ちに駆られちゃったんじゃなかろうか。
 もっとも、森進一と結婚したってことを知ったときの気持ちを曽我さんにちょっと聞いてみたくも思ったけど、これって意地が悪いかな?


 今年はなんだかんだで仕事を散々休んだんで、もう有休休暇がわずかしかない。
 けれど休みはめいっぱい取らなきゃ損、と考えてるほうなので、半日休みを取って天神回り。LIMBやジュンク堂地下のGIGAとかを回って、先週買い忘れていたCDを買いこむ。
 芝居に使えないかと考えてたCDをヨナさんから推薦してもらっていたので探してみたのだが、全部は揃わなかった。
 買ったのは『グレン・グールド バッハ:ゴールドベルク変奏曲 メモリアルエディション』『フォーレ/夜想曲全集』『田部京子/吉松隆:プレイアデス舞曲集』『福田進一:悲しき玩具〜吉松隆ギター作品集』。
 だいたい私の注文が、「『ジムノペディ』風で、もう少し軽めの、かと言って滑稽な感じはなくて静かな雰囲気の、軽い切なさを感じさせるような曲」というかなりいい加減なものだったのに、どれを聞いてみてもイメージにしっくりくるのである。ヨナさんの選曲の確かさにすっかり舌を巻いてしまった。
 しげに「この曲とかイメージに合ってて使えそうじゃん?」と聞いたら、「台本が上がってないのにわかるわけないじゃん」と切り返された。第一稿だけじゃダメかい。でも言い分は正しいので沈黙。年末まてになんとか上げなきゃなあ。

 芝居用とは別に趣味で買ったコロンビアの『懐かしの昭和テレビ・ラジオ番組主題歌全集』。二枚組で『向こう三軒両隣り』(1947)から『前略おふくろ様』(1975)まで全49曲を収める。

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11月29日(金)
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