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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ドリンクバーの果てに/『フラッシュ!奇面組』1巻(新沢基栄)/『永遠のグレイス』(川崎郷太・伊藤伸平)ほか
夜中にしげの寝部屋で平積みにしていた本がなだれを起こしたらしい。
何となくしげの悲鳴を聞いた気はしたが、特に助けを求められなかったので、そのまま寝る。睡眠時間はできるだけ確保しておかなければ、カラダが持たん。
今日は午前中だけ仕事。
おかげでしげは昼日中に迎えに来なければならず、数時間しか眠れずイライラしている。けれど、昼のうちに片付けなきゃなんない用事があったんで、多少の無理は承知で、しげにがんばってもらうしか仕方がなかったのだ。
というのは、役所の手違いで、固定資産税が二重に引き落とされて、マジで金欠病に陥ってしまっているのだ。このン万円を取り戻さねば、今月、給料日までの日々を暮らしていけない。
一週間ほど前に役所に電話連絡して、銀行振込を頼んでいたのだが、役所仕事が迅速なわけもなく、未だに入金がないのである。と言うわけで、区役所に直談判に行くために仕事を半日、休みを取ったのである。
役所の駐車場にしげを待たせて、窓口まで行くと、やたら書類を書かされて、20分ほどかかって、やっとお金を返してもらえる。しかし、役所のねーちゃん、一見物腰が柔らかいんだけれど、「すみませんでした」の一言もないのな。さすが公務員、よく教育されてるじゃないの(--#)。
その足でキャナルシティを回り、盗まれたしげの手帳などを物色。気に入ったものがなかったらしく、しげまた落胆。
いつもの食事をどうしようか、という相談、「ジョイフル」にドリンクバーが出来たというしげの言葉を信じて、家の近所の店に行ってみたが、ドリンクバーなんて影も形もない。どうやら店舗によって設置の時期にズレがあるらしい。
ドリンクバーを諦めきれないしげ、夜もまた、別店舗の「ジョイフル」まで足を伸ばす。
こちらはドリンクバーがありはしたのだが、なぜか偶然、知り合いが大挙して食事に来ていて、話し掛けられてうるさかったのだった。私はそういうときでも適当に相槌打ってその場を取り繕えるのだが、問題なのはしげである。しげは私の知り合いでも面識がないと挨拶一つ出来ない。挨拶を促しても、ムッツリして愛想がないこと夥しい。
「奥さん、遠慮してるんだ」と、相手がかえって気を遣ってくれるのだが、それに対しても返事を返さない。しかたなく、私の方が「気後れしやすいんだよ」とフォローを入れるのだが、人付き合いという点を考えるとちょっと困りモノなのである。だからと言って、しげの対人恐怖症は年季が入っているので治る見込みがほとんどない。一旦知り合いになれば、人一倍お喋りもするのだが、ほんの少しでも心にワダカマリがあると、全く話せないのである。
実は私の両親ともしげはマトモに話せなかった。声をかけられれば返事はできるのだが、自分から進んで声をかけるには、心の中で相当シミュレーションをしないと出来ないのだ。父には「猫かぶってるんだよ」と弁明しているが、そうではないことを父も感じているようである。
いつぞやの某オフ会でも、見知らぬ人間に囲まれて気分が悪くなり、そのあと泣きじゃくっちゃったくらいである。これはもう、世間の人々にしげはそういうやつだと納得してもらうしかないのだ。
冗談ではなく、しげの精神年齢は小学生並ですので、人見知りするのも許してやってください。で、しげと出会った方は、できれば声をたくさんかけるようにしてください。多分それでも失礼な態度をとっちゃうとは思いますが、しげはあなたがたのことを嫌っているわけではありません。適切な対応をしようと思うあまり、かえって何かドジを踏むんじゃないか、失敗するんじゃないかとプレッシャーを感じて身動きが取れなくなっているだけなのです。
『キネマ旬報』8月下旬号。
昔は映画のニュースって、ほとんど『キネ旬』に頼るしかなかったんだけれども、今やネットですぐに収集できるようになったので、記事がいささか古い印象を受ける。「角川大映」も、「『千と千尋』が赤いぞ」事件もとうの昔に知っちゃってる。だから今は、もっぱら見た映画の批評を読んで、自分の意見との違いなんかを確認するだけになってるんだよね、最近は。
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08月16日(金)
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