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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■オタクの血/『アンダンテ』2・3巻(小花美穂)/『魔王ダンテ 神略編』1巻(永井豪)
盆は朝寝。
昼過ぎ、広島に住んでる友人のHくんが里帰りして来たのを、博多駅まで迎えに行く。
それからどこかに出かけたのかというとそうではなくて、なんとゴミタメよりも乱雑な我が家にご案内したのである(^_^;)。
年に1、2回しか会えないのだから、そんなときくらい部屋を片付けておけばいいのに、もう引っ越し以外に本の整理はムリだと諦めちゃってるので、ぐちゃまらにとっ散らかってる部屋にそのまま招き入れてしまったのだ。全く、いい迷惑だったろうなあ、申し訳ない。
「床に敷いてあるフトンは絨毯だと思ってくれ」
と、いきなりムチャを言う。
Hくん、笑って頷くが、これで友達をやめないんだから、彼も相変わらず心が広い。夫婦でケンカひとつしたことないってんだから、全く、世の中に善人ってのはいるものだね。
いつも来てもらうたびに要らなくなった本なんかを頂いてるのだが、今日は大野安之の『That'Sイズミコ』全巻をくれる。……って、それ、持ってんだけど(^_^;)。
お礼がわりにいつもDVDなんかを貸してるんだけど、何しろオタク系のものが圧倒的に多いので、お子さんと一緒に見られるものがほとんどない。
「やっぱりオタク度強いのは、ウチじゃ見られないか?」
「まあな」
Hくんも以前は私以上にオタクだったんだけれども、美人で素敵な奥様と、かわいく聡明なお子さんができてからというもの、自分の趣味をほとんど犠牲にして、ご家族との生活を第一に考えているのだ。煩悩捨て去り難い私には、とてもマネの出来ないことである。
結局、今回貸せたのは『パンダコパンダ』1本きり。正月までにもう少し健全なものを買っとかないとなあ(^o^)。
あまり滅多に見る機会はなかろうと、『DAICONFILM版 帰って来たウルトラマン』を見せる。
「これ見たことある?」
「ないけどアレか? アンノヒデアキが素顔でウルトラマンやったとゆー」
なんだ、知ってるじゃん(^_^;)。Hくんからオタクの血が消えたわけではないのだな。そのことは、武田信廣さんが出演した途端に彼が「のーてんきー!」と叫んだことで確認できたのであった(^o^)。まあ、簡単にやめられないからオタクなんだろうけれども。
帰り際、部屋を一瞥したHくんから痛いツッコミ。
「あそこに置いてある○○○○(エロゲーのタイトル)はいったい何だ?」
「しげのだよ!」
しげよ、頼むから目立つところにエロゲーの空箱並べるのはやめてくれ。私が全部やってると疑われるじゃないか(T.T)。
Hくんを再び駅までお送りしたあと、最近できたばかりのアジアンレストラン「バーミヤン」で食事。
味はまあまあってとこだが、単品が安いのがなかなかいい。
私はカレービーフン、しげはタンタン麺。だったんだけれども、辛いと言って私のと交換させられる。あと、エビマヨネーズを二人で分けるが、私が二個食べてるうちに、気がついたら残り5個くらいあったのを全部食われた。いくら好物だからって、一言くらいあってもいいんじゃないか。
夕方、父のマンションで迎え火。
小さな庭の、土の上で火を焚く。風が少しあって、下火に使った新聞の燃えさしが吹き飛ばされるのをしげが慌てて追いかけるが追いつかない。火事になる心配はないと思うが。
チラチラと燃える火を見ながら、父が呟く。
「もう、最近はこんなことする人も少なくなったってな」
死後の世界を信じるか信じないかは別として、こういうしきたりは忘れずに続けていきたい、というのが父の考え方だ。
しきたりなんて全否定したい私とは180度逆なので、私のことを牽制したつもりなんだろう。ここで私が余計なことを言ったりした日には、盆だってのに母の墓前でケンカをすることになりかねない。オトナになって、黙ってウンウン頷く。
「さあ、これでお母さんが来たたい」
蝋燭に移した火を仏壇に捧げ、少し肩を落として仏壇を拝む父。後ろ頭はすっかりハゲだ。二十年後には私もこういう運命か(^_^;)。
私としげも、父に続いて手を合わせる。父と私は数珠を使うが、しげは使わない。何か意図があるんだろうか。単にめんどくさいだけかもしれないが。
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08月13日(火)
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