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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■戦争は終わった/DVD『名探偵登場』
 ワールドカップはブラジル優勝で幕を閉じた。
 マスコミはもう一連の「事件」を「美談」にすりかえるべく必死である。
 テレビじゃ分別臭いコメンテーターが「愛国心がどうのと言われる方もいらっしゃいますが、久しぶりにみんなが一丸となって応援できたのはよかったんじゃないかと」なんて腑抜けたことを言ってまとめようとする。
 新聞は新聞で「日韓の溝を埋めることができた」とかなんとか脳天気なガクセイのコメントばかり載せてやがる。
 一丸となって乱暴狼藉、相手国を口汚く罵ることが「よかったこと」か?
 日韓の溝が、どう具体的な形で埋まったというのか?
 これが「洗脳」でなくてなんだというのだ?
 こういうこと言うと「マイナス面ばかりみてちゃイカン」とかアヤつけてくる奴がいるが、これ、プラス思考がどうのこうのって問題じゃなくて、「現実に目を向けろよ」ってことなんだけどな。私も別に、サッカー応援してたやつがみんな国粋主義者のナショナリストの、なんて考えてるわけじゃないのよ。ただ、それは戦前の日本人も同じだったってことなんでね。本土空襲されるまで、戦争とは人が死ぬことだってことをハッキリ自覚してた日本人、多分ほとんどいないんだから。

 重ねて言うが、今回のワールドカップは明らかに「代理戦争」としての意味を持っていた。いや、“持たされて”いた。
 それが証拠に、サッカーの試合に一国の首相や大統領が出張ってくることの異常さを指摘する人間は誰もいなかったし、三十年前には猫も杓子も金科玉条のように唱えてた「参加することに意義がある」なんて理念を未だに唱えてるやつは、ほとんど皆無になってしまっている。試合に出た以上は勝たなきゃ意味がない。アナタもそう考えてはいませんか?
 つまりは大半の日本人は、かつての「戦争絶対反対」から、「人さえ死ななければ、戦争は肯定される」ってとこまで(ヤマモトヨーコだね)、そのメンタリティを誰ぞに洗脳されてしまったということだ。これを「国を守るためなら、多少の犠牲はしかたがない」までスライドさせるのはそれほど難しいことではない。
 今回、審判のミスジャッジが随分問題になった。あれを「人間のすることだからミスがあってもしゃあない」でも「審判を抱き込むくらいの不正はあるよな」でも「たかがサッカーでインチキがあったからってそれがどうだと言うんだ」でもいいけど、軽く受け流せりゃいいんだけど、これがワダカマリとなって残ってたら、これが次への「火ダネ」になるんだって。
 サッカーファンの方は不快だろうが、あえて言う。
 あれは「たかがサッカー」だ。
 サッカーファンだけが楽しめばいいものであって、国をあげてのイベントにしちゃいけなかったものだ。それを「いろんなとこ」の思惑が絡んで、見事に「戦争」に仕立て上げられてしまった。これで「味をシメた」国は多い。そういう国は、既に「次」を求めているぞ。
 その「次」は、誰が、どういう形で提供してくるのか。
 それに「乗らずにいられる」理性が、果たしてあの熱狂に無自覚に参加してた連中にあると言えるのか。少なくとも某国には全くないように思えるんですけど、どう?
 ……私ゃオリンピックも好きじゃないけどよ、今思い返すと高橋尚子個人にスポットが当たってた前のオリンピックはまだマシだったよねえ。

 このへんで私も今回のワールドカップについて書くことは終わりにしよう。
 結構、「バカが騒いで」と客観的な見方してる人も多いってことがわかったからだ。私は自覚的なバカは好きだが、無自覚なバカは大嫌いである。私の文を読んで「人をバカにするな」と腹を立てる人はいるだろうが、バカにされて腹が立つ前に何がバカかの自覚を持てってんだ。
 
 
 雨上がりのせいか、いきなり暑い日。
 頭痛に血便と、体調も最悪。マジでからだが持たないのに、懸命に仕事。
 へろへろになってたのであまり書くことがありません。
 っつーか記憶が完全に飛んでるのよ。


 DVD『名探偵登場(Muder by Death)』(1976)。
 原題が「死による殺人」って、これだけでも意味不明だなあ(^o^)。
 さあ、この映画について語りだしたらキリがないぞ。

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07月01日(月)
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