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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■スゲーナ・スゴイデス!/『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ! 戦国大合戦』ほか
初日一番で、『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ! 戦国大合戦』を見に行く。
本当はしげと一緒に見に行きたかったのだが、公演が間近いので、土・日は全て練習にアテてている。
かと言って、平日の午後だと、今度は私が映画館に間にあわない。
う〜くそう、天神東宝、『クレしん』は子供連れしか見にこないと決めてかかってやがるな。オタクの立場はどうなるんだよう(そんなもんを考慮する映画館は、池袋文芸座くらいのものだ)。
しげは月曜に見に行くつもりらしい。
「なんなら今日、練習が終わって、劇団のやつ、誰か誘えば? オレ、二回見に行ってもいいから」
「でも、『クレしん』行きたがるの、よしひと姉様くらいしかいないよ。今日は来てないし」
そうなのである。
いやしくも演劇をやってて、自らが表現する立場にありながら、ウチの劇団の連中はホントに映画や芝居を見ないのだ。中には「長いこと座ってたら息が苦しくなるし」とか言いだすやつまでいるし。舞台で座りっぱなしの役が振られたらどうするつもりなんだ。
しかもなんつーかねー、自分に知識ないこと、恥ずかしげもなく堂々と言い放つしねー。
別にな、アカデミックになれなんて言いたいわけじゃないけどよ、「私、算数できないけど数学者になりたいんです」ってのは通らんだろう。つ〜かなれるわけがない。
役者が映画見るの嫌いでどうするんだよ。
そんなやつが演じた芝居なんて、一人よがりのものにしかならんぞ。
今日の練習は、午後3時に終わるそうなので、しげと待ち合わせして劇団のメンツと一緒に見に行くことも考えたのだが、なんかもー、日頃のみんなの言動をしげから聞いてるだけに、チョイと顔を合わせたら、なんか余計な一言を言っちゃいそうだったんで、結局は控えることにしたんである。
天神東宝、開始の三十分前に到着。
窓口で「本日は全て指定席となっております」のアナウンス。なるほど、既に子供連れが黒山の人だかり。
こりゃ混むかなあ、と思ってエレベーターに乗りこんだのだが、みんな五階の『名探偵コナン』行きだった。
『戦国』の三階で降りたのは私一人。
うーむ、前作の評判高かったから、初日から、ちったあいいオトナが泣きに来ちゃいないかと期待してたが、やっぱ全国レベルで見たら局地的なのかなあ。
パンフは買うが読まない。
先入観はできるだけ入れないで見るのはいつもの信条。既に「しんちゃん映画だから」で映画に対する期待は充分である。
……見た。
信じられない。
これが奇跡か。
昨年、あれだけ感動したのに。
昨年、あれだけ笑って、笑って、泣いたのに。
去年よりずっと冷静に見ていた。
眠田直さんが「オタアミ会議室」に「去年を引きずっていない」と書かれていたので、傑作を期待などしていなかった。
なのに超傑作が今年も見られるなど、誰が予測しえただろう。
私は基本的にある程度のネタバレは覚悟で、映画や本の筋は書くようにしている。この物語についても、その凄さを語ろうとすれば筋に触れざるを得ない。
しかし、私は今度の映画に関しては、ストーリーラインすら紹介することは一切しない。
なぜなら、この映画は私がこれまでに見てきたドラマ、映画、アニメ、全ての頂点に立った映画だからだ。
黒澤明の『七人の侍』をも、スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』をも、軽く飛び越えている。
ストーリーは全く複雑ではない。
オタク向けの濃いネタもない。
ただただ映画だ。
これが映画だ。
誤解を招くことが多いので、こういう表現をすることはできるだけ控えているのだが、「これを見ずして『映画ファン』を名乗るな」、そう断定していい(この手のモノ言いは誉める時の常套句なんだから、イチイチ文句つける方が神経過敏と言うものである)。
これだけじゃ単に常軌を逸してるだけのように思われそうだから、オカシクなってるのは私だけではないということを証明するために、唐沢俊一さんの裏モノ日記・15日の混乱ぶりを紹介しよう(^o^)。
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04月20日(土)
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