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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■平和だねえ。/『蒼い時』『華々しき鼻血』(エドワード・ゴーリー)ほか
昔、立川談志が高座でマクラに振ってた話。
暗い事件が多いって言ってるけどよ、世の中明るいから暗い事件がニュースになるんで、明るい出来事がニュースになってたら世の中暗いってことなんだよ」
……ここ数日、明るいニュースばかり報道してますねえ。
小泉純一郎首相まで、「女性天皇を否定する人は少ないと思う」と発言するに至ったが、だから「少ない」のに、これまで皇室典範が全く改訂されなかったのはなぜなのか、みんな触れようとしないのはどうしてなのかねえ。
だからいるわけでしょ、例え少なくっても強硬に「男性天皇」に拘る人たちがさ。しかもそいつらは一切、メディアに姿を現そうとしてないんだぜ。
報道がそこを突っ込もうとしないのはどうしてなんだよ、靖国の時にはああまで騒いだのに。
その小泉内閣の支持が、一時期70%台まで落ちていたのが、再び80%まで回復したそうな。
理由は「道路交通公団や特殊法人改革が進んでいるから」ということだそうだけれど、進んでるかあ? これもメディアで散々「イメージ先行」と批判されてるのに、支持率はなんだかんだ言って安定している。ネットなんか見てても、「小泉首相を支持しない」という意見、結構多いのに(っつーか、批判意見しか見ないぞ)、どうして支持率が下がらないか。
結局さあ、「小泉さんもアテにならねえよな」とか日ごろ言ってるやつだって、「支持しますかしませんか?」と聞かれたら、「いや、しないってわけじゃないよ」と腰が引けて、イエスの側に回ってんだろう。私も「支持するか?」と言う聞き方だされたら、「どっちでもない」とは答えにくいし。「実績」はなくても、「期待」を込めて「支持する」と言っちゃいそうなんだよねえ。
結果として、「支持する」人が圧倒的に多い、という実態のない数字だけが先走ることになる。なってんじゃないかな。
アンケートとか出口調査とか、こういうのが基本的に「情報操作」の手段なんだってことはニュースを見る時の常識として知ってなきゃいけないのだ。ホントはね。
実際、マスコミはどこの国でも情報操作をするものなんだが、ちょっと疑問なのは日本の場合この「常識」が当てはまるのかどうかってことだ。
つまりね、この質問のし方、あえて小泉支持の高さを数値化してみせて、国民の政治意識の低さを反作用的に批判する手段かなあなんて考えることもできるんだけどね、さて、どうでしょう、そこまでのアタマが今の日本のマスコミにあると思いますか(^^)。
つまり、「情報操作の手段」だけが横行しているけれど、その「目的」が全く意識されてないんじゃないか、その「手段」にマスコミ自体が振りまわされてないかって言いたいわけ。小泉支持はどこまでホンモノか、それを突っ込んで取材したニュースを私はほとんど知らない。
イメージ先行というもの、バカにしていいものではない。
小泉さんを一所懸命ヒトラーになぞらえようとした党があったが、「悪」であれなんであれ、印象付けることが出来れば、それを「善」のイメージに転換することだって可能なのである。
もちろんそのためには情報捜査のエキスパートが背後にいることが必要なのだが、小泉首相の離婚歴もまるでマイナスに響いていないことを考えると、なかなかのヤリ手が首相の後ろにいるんじゃないかな。
今年の「流行語大賞」の授賞式に小泉さん、わざわざ出席したが、これなんか綱渡りのパフォーマンスである。
「この問題が山積の時期に何やってんだ」という批判だって受けかねないのだが、見事に「決意表明の場」にしちゃうんだもんなあ。「聖域なき改革」って、実際上、日本が「聖域だらけ」だってことを証明して見せただけなんだがね、今のところは。
その流行語大賞、「生物兵器」なんて私にとっては別に流行語でもなんでもない耳慣れた言葉まで受賞している。もっとも、そう感じるのはアニメファン、特撮ファン、軍事オタク、そういう連中かな(^_^;)。
つまり一般的には全然知らない言葉だったってことなのか。
……世間って、そんなに無知?
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12月03日(月)
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