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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ひと月早いぞ誕生日/DVD『キカイダー01』第1巻/『マジンカイザー』2巻ほか
体調は(っつーか、主に腹具合なんだけどさ)今んとこ小康状態。
日記の更新がずいぶん遅れているので、なんとか片付けたいのだが、オタアミ前後のことはあまりにネタが多すぎて、何を書いて置くべきか、結構迷ってしまうのだ。
何度かこの日記にも書いていることだが、私は「面白いことを書こう」とは思っていない。それどころか、「いかにつまらないことを書こうか」と迷いながら書いてるんである。
朝起きて歯を磨いた、実はこれだけ書いても「日記」は成立しちゃうんである。ただし、「歯を磨いた」という行為だけを書いても実は意味がない。
その人が使ってる歯磨き粉はなにか。どんな味がするか。ハブラシは何か。ハブラシはタテに使うかヨコに使うか。一回のハミガキにかける時間はどれくらいか。
そんなできるだけ瑣末な、どーでもいいように思えることを書き残しておくことこそが大切なのだ。百年後の人間、千年後、一万年後の人間にも「歯を磨く」という習慣は残っているかもしれない。しかし、21世紀人と比較すれば、それはトンデモナイ変貌を遂げているんなじゃなかろうか。
だって、今から百年前には、私たちが使ってるような「練りハミガキ」なんてものだってなかったんだもの。たいていの人は歯を磨くのに「塩」を使っていた。それで充分だったのだ。
だから、今、我々が使っているものや習慣、当たり前だと思って見逃していること、これを書いておくことの方が実は後世の人たちにとってはとても大切なことだったりするのだ。
AIQのエロの冒険者さんの日記を私は毎回楽しみにして読んでいるのだが、一番スバラシイと本気で思ってるのは、あの一連の「ウ○コ」の描写なのだ。……下らないと言うことなかれ。継続は力なり。あれを書けるのは(書こうなんてことを思いつくのは)日本広しといえどもエロさん一人であろう。
広瀬正の『もの』を思い出していただきたい。「こんなありふれたもの」と記録することを怠っていると、我々は、日本は「フジヤマゲイシャの国」、アメリカは「ヤンキーの国」、中国は……おっとっと(^_^;)。……てな、ステロタイプな姿でしかその時代が見えなくなってしまいかねないのである。
高橋葉介のマンガに『たった一人の日本人』ってのがある。
なぜか地球上から、たった一人を残して日本人が絶滅してしまう。日本人は最後の一人ということで希少動物扱い。憤懣やる方ない日本人は悲鳴を上げるが、ほかの地球人たちは、そんな彼の叫び声に耳を傾けようとさえしない。
最後に、地球上からそのたった一人の日本人を残して、地球人全員が滅亡してしまい、その一人残った「地球人」は宇宙人に命を助けられる。その瞬間、その「地球人」は気付くのだ。地球の歴史は全てその「日本人」の手で「創作する」ことができるのだ、ということに。
何が言いたいか、賢明なる読者諸兄にはもう、おわかりであろう。
もし、私が「ハブラシは横に引いて使うのが正しい」と書き、「そんなつまんないことなんか誰が書くか」とみんなが「ハブラシの使い方」について誰一人書き残さなかったとしたら、私が書き残した文章が、ハブラシについての唯一の文献、つまりスタンダードになっちゃうのである。
いや、別に唯一でなくとも構わない。
この時代、一番美味いラーメンは何か。
それについては、いろんな人がいろんな意見を書き残しているだろう。その意味では一人一人の情報としての重要性は低いように思える。しかし、そのデータを分析しようと本気で考える人間が後世現われたとしたら、ちょっとした意見でも、「傾向」を調べるための貴重なデータの一つとなるのである。
情報に優劣を付けてはならない。
しかし一回に書くことの出来る文章の量と時間は限られている。
私が苦労しているのは、どんな基準をもってしても、「どちらの情報の方を選択すべきか」の決定的な根拠にはなりえないというじじつがあるからなのだ。
……オタアミのネタ、まだまだカットしたもの多いんだよなあ。もったいないよなあ。
なんだか世間ではウィルスが大流行らしい。
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11月28日(水)
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