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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■それは愛ゆえの殺人か/『孤島の姫君』(今市子)ほか


オタアミ当日まであと29日! 29日しかないのだ!

 今朝読んだ新聞に、ヒキコモリ息子の家庭内暴力を苦にした父親が、息子を刺し殺して自殺した事件がコラムになって載っていた。
 記事の見出しには「改訂版の出版空しく」とか書いてあったので、何のことやら、と思って読んだら、この父親、数年前に息子との葛藤を手記にして自費出版していたのである。
 で、「改訂版」というのは、「息子との仲もようやく落ち着いて解決を見た」という内容で締めくくられる予定だったらしい。
 しかしご近所の話によれば、ほんの一週間前にもそこの家から罵り合う声が聞こえていたそうで、何のこたあない、不仲の火種はしっかり残っていたってオチである。

 しかし、この記事どこかで読んだことがあるな、いや、今朝の新聞を今朝以前に読んでいるはずはないから、これってデジャブ? とか思っていたのだが、この事件、エロの冒険者さんのご近所で起こった事件だったのである。私はエロさんの日記で既にこの事件のことを知っていたのであった。

 この息子が引きこもるようになったのは、新聞によると、アトピー性皮膚炎で肌が荒れていたのを学校でからかわれ苛められたのがきっかけだということだ。
 不登校に陥った息子は、そんなカラダに生んだ親を恨み、暴力をふるい始めたのだそうな。……それが本当なら、全く甘えたバカガキだとしか言いようがない。ただの不運を親のせいにしてどうする。
 新聞記事は疑ってかかれってのが私の基本姿勢だが、この件も、私の勝手な想像ではあるが、ちょっと様相が違ってるんじゃないかって気がする。基本線は同じであっても、微妙にディテールが違ってるんじゃなかろうか。
 何が言いたいかっていうと、「苛めで不登校になった」ってことで親を恨むってのがどうもピンと来ないのだ。暴力行為の動機としては、ちょっと説得力に欠けている。
 思うに、そこまで親が憎くなるってのはやはり「男の本能に根ざした恨み」なのではないだろうか?
 つまり、「女がらみ」。

 気弱な息子が思いきって彼女に告白する。
 「あ、あの、ボ、ボクと付き合ってくれませんか?」
 「エー? マジ? ホントマジ? ヤッダー、シンジランナーイ! チョーマジ、ムカツクー! なんでェ、アタシがァ、アンタみたいな○○くて○○いヤツとつきあわないといけないワケー? ウッソォ、ヤダモー、ヤメテヨォ、ジョーダン? ベンジョにその○○いカオつっこんで死ねよ、バーカ!」
 ……ああ、なんてリアリティのあるセリフだ……(T_T)。

 いや、それはそれとして、ここまで言われたんなら、不登校になって、親を恨んで暴力ふるったってのも理解できるぞ、男として。きっといたのだ、そんな女が。絶対、そうに違いないぞ。
 でも、どっちかと言えば、そのカタカナ語しか喋れないクサレバカ女を即座に打ち殺してくれたほうが世のため人のためだったように思う。親の方も、息子がグレたのは自分が親として至らなかったせいだ、とか自分を責めたりせずに、「お前がそんなになったのは女のせいなんだろ? 女にバカにされたんだろ? そうなんだね? よし、わかった。その女が誰か教えなさい。お父さんがぶち殺して切り刻んで、ブタのエサにしてくれる」とか言ってやればよかったんだ。

 以上は私の勝手な妄想だが(本気にするなよな)、親が、「子供のために本気になって戦ってはくれなかった」ってのは、間違ってはいないように思う。
 穂積隆信の『積木くずし』の場合もそうだったが、それまでいかに親子関係を修復していても、手記なんてものを出版した途端、子供は、「オレは、親の飯のタネに利用されたんだ!」と思ってしまうものだ。
 親は、そこまで、子供の気持ちを忖度した上で、手記を書いていたのだろうか。どうもそんな感じじゃないような気がする。
 手記をものにした時点で、親は子供から逃げていたのだろう。
 子供だって、そんな欺瞞にはすぐ気がつく。暴力行為がエスカレートしていたとしても、それは結局、本人たちのせいではなかったのか。

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10月26日(金)
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