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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ちょっとさよなら/『シルバー仮面・アイアンキング・レッドバロン大全 宣弘社ヒーローの世界』ほか
いよいよ明日から入院である。
ゆっくり休めていいですねえ、なんて言われることが多いが、静かに本が読める以外には楽しいことなんて何もないのだ。勉強だの運動などは強制的にさせられるし。
とりあえず必要なものはなんとか買ったのだが、出かける前に片付けとかなきゃならないものや、持っていく荷物をまとめたりと、しなければならないことは結構残っているのである。
映画でも見に行こうかと悠長なことを考えていたが、その余裕もない。
今日は一日、出かけないでいよう……と思っていたら、しげが「腹減った、メシ食いに連れてけ」と騒ぐこと騒ぐこと。
「今日で最後なんだよ。もうお別れなんだよ。明日はもうアンタはここにいないんだよ。一緒にお出掛けしようよう」
……なんだか、今生の別れみたいじゃないか。縁起でもない。
でもまあ、食事をするに吝かではないので、麦野のロイヤルホストまで、朝から出かける。
モーニングメニューのサンドイッチとホットケーキを二人で分ける。
……しげが最近「日記に私の悪口ばっかり書いて、全然ラブラブじゃない」と文句を垂れているので、一応、仲が悪いわけではないことも書いておこう。
あまり自分の女房のことをよく書く夫もいないと思うがなあ。
本屋と文房具屋を回って、入院中に読む予定の本や、暇つぶしにスケッチでもしようと画材なんかを買うが、さて、本当に使う暇があるのだろうか。
蒸し暑い外と、クーラーの効いた中を行ったり来たりしていたので、しげがだんだん気分が悪くなってくる。
仕方なく、耳掻きや爪切りなんかも買おうと思っていたのだが、あとで病院の近所で買えばいいかと断念して帰宅する。
しげは風呂に入って、「寒い」と言って寝てしまう。
風邪でも引いたのかなあ。そう言えば私もなんとなくからだがだるい。
片付けを途中でやめてひと寝入りしたら夜になってしまった。
積み重ねた本の山を片付けようと思って、ふと、読みかけのまましげが勝手に山の中に沈ませてあった岡野玲子の『陰陽師』10巻を見つける。
……ちょっと取り出そうとしたのが失敗であった。
たちまち山は雪崩を起こし、何百冊という本が床に散乱したのである。
……はい、そうです。さっきまでそれを片付けてて、明日の入院準備、何もしてません。
これからしますって。
朝9時半からのアニメ『コメットさん/もう一人のコメット』。
おおおおお!
ついに、ついに登場したぞ、大場久美子のコメットさんが!
一端は星の国に帰っていたコメットさん(本名はスピカと言うそうな)、地球のことが忘れられず舞い戻り、人間と結婚していたのだとか。
ちゃんと、前作の設定を壊さずにつなげているところは良心的でいいなあ。
何よりオバQ(そういうアダナだったのよ)、声が若い!
私より年上だと言うのに、あの若さはなんなんだ! しかも上手い!(考えてみりゃ前作の『コメットさん』、オールアフレコだから上手くて当然なのだった)
地球に来て、楽しいこともいっぱいあったけど、ちょっぴりつらかったこともあっただろうとちゃんと見ぬいてコメットさんを慰めたり、魔法を使おうとして、バトンを落とすドジも披露してくれたり、まさにこれは大場久美子のコメットさん!
しかも今回だけのゲスト出演じゃないぞ!
予告編のナレーションも担当して来週も出演だ!
来週も楽しみだ! ……って病院で日曜の朝から『コメットさん』……?
岩佐陽一編『シルバー仮面・アイアンキング・レッドバロン大全 宣弘社ヒーローの世界』読む。
宣弘社のヒーローと言えば、誰が考えたって『月光仮面』と『隠密剣士』だろう、と思うのはもうオールド世代なのだなあ。視聴率的に振るわなかったにもかかわらず、上記の三作をメインに仕立てているということは、もう『快傑ハリマオ』も『光速エスパー』も忘れられてるってことか。
そりゃ、私だって、『月光仮面』とか再放送でしか知らないけど、それがテレビのみならずその後の文化にどんなに大きな影響を与えたかはわかる。
タイトルにそれがはいってないってのは、どうも納得がいかないぞ。
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08月05日(日)
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