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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■やっと入院準備/映画『猿の惑星』/『20世紀少年』6巻(浦沢直樹)ほか
 入院二日前。
 いい加減、準備もしなきゃいけないが、前売券を買っておいた『猿の惑星』も、今日あたり見に行っておかないと、もう時間がない。
 てなわけで、しげと久しぶりに(本当に久しぶり!)、キャナルシティに向かう。
 AMCに行く途中、ジョイポリスの横を通るのだが、しげが「あ、こんなところにもアレ売ってる!」となにかを見つけた模様。
 「なにを売ってるって?」
 「カフェ・イン・コーラ」
 「……つまり何かい、コーラとコーヒー混ぜたヤツか」
 これが21世紀を象徴する飲み物なのかなあ。なんかイヤだなあ。

 夏休みに入っているせいか、朝も早いというのに、AMCの前は長蛇の列である。『ジュラシック・パークV』も今日から公開だし(そのワリに以前ほど盛りあがってないよなあ)、『千と千尋の神隠し』を見に来た客も多いようである。少し早目に着いたのに、並んでいるうちに上映時間直前になってしまった。

 おお慌てでパンフレットとジュースを買って、劇場に入る。
 客の入りはそう多くない。せいぜい四分と言ったところか。公開1週間しか経ってないのに、この程度と言うのは、あまりヒットしてないのか、時間が早かったおかげなのか。
 予告編はそれほど引かれるものがない。『トゥームレイダー』のアンジェリーナ・ジョリーのハードアクションにちょっと目を見張らされてくらいで、『ヤマカシ』も『キス・オブ・ザ・ドラゴン』も、ありきたりのアクションという印象。というか、どうしてこうアクション映画しかないのだ。
 館内は今一つクーラーが効いていなくて、私には熱っぽいくらいだったのだが、しげにはこれがちょうどいいらしい。どうも私としげとでは体感温度に差があるので、いっしょに行動しにくいのだ。

 それでもじっとしていれば自然に汗は引いていく。
 夕べはゆっくり寝ているし、途中居眠りすることもないだろうと、期待しながら見た『猿の惑星』であったが。

 うーん、悪い出来だとは思わないけれど、『アウターリミッツ』か『トワイライト・ゾーン』の一本として見せられたら「面白かった」と言える程度の作品なんだよねえ。実際のところは。
 というか、元々この作品のSF的アイデアといか、センス・オブ・ワンダーってのは、「人間が猿に支配される」って点にしかないんだよね。よく言われる前作の衝撃のラストとか(今回も別パターンの衝撃のラスト用意してるけれど)、付随的なものに過ぎないんで、「なぜ猿たちが英語を喋ってるのか」ということに整合性を与えるとしたら、自ずと答えはいくつかに絞られてしまう。結局、予想の範囲内でしか物語は展開しないのだ。

 冒頭、宇宙空間に突如発生した磁気嵐を探索するために、一匹の猿が探査ポッドに入れられて、宇宙ステーションから打ち出される。しかし、その磁気嵐の中で行方不明になった猿を救出するため、主人公もまたポッドで後を追いかけるのだが……。
 SFに慣れた人なら、ここで結末までのストーリーがいくつか浮かぶだろう。その中で一番陳腐なものを選んでみると……。はい、それがこの映画のオチ(^_^;)。
 キャラクターどうしのからみあいも妙に薄味で、盛りあがりに欠けてたなあ。

 まあ、SF未経験者に対して、入門的に見せるのにはちょうどいいかなあ、という程度の映画だなあ。
 映像的にもこちらがドキドキするようなビジュアルが少なかったのが残念。
 香港映画がアメリカでもブームになっちゃったせいか、猿のジャンプがやたらとワイヤーワークで表現されるんだけど、アレは一つの様式としては面白いんだけど、リアルさはないんだよね。わしゃ別に『里見八犬伝』や「猿之助歌舞伎」を見に来たわけじゃないんだけど。


 何だかよく分らないが、しげが「カードがほしい」と言うので、マクドナルドでバリューセットを頼む。キャラクターのカードがオマケに付いてくるらしいのだが、私にはなんのキャラかよく解らない。時代はどんどん私を置いて流れて行くのだな。
 

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08月04日(土)
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