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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■八女って全国的にどの程度有名なんだ?/『ロマンアルバム・太陽の王子ホルスの大冒険』ほか
仕事の内容は明かせないが(明かしてもいいんだが、バカがまた騒ぐので秘匿)、今日は出張で八女市まで行かねばならない。
……で、「八女」ってどこにあるの?
知人に八女出身の人がいたけど、さすがに本人に向かって「八女ってどこ?」とは聞けなかったなあ。
いくら私が福岡地元民だからって、全ての土地に足を踏み入れているわけではない。知らないところは他にいくらでもあるのだ。
第一、久留米と八女のどっちが北にあるのかもよく知らないのだよ。えっへん(威張れることか)。
「八女」と言う名前からして、昔、八人の女が月見をしながら踊ったとか湖に身を投げたとか鬼退治をしたとかいう伝説があるのではないか。あるいはお茶の産地だけに「飲茶」(ヤムチャ)の「ヤム」が訛って「ヤメ」になったとか。『帰ってきたウルトラマン』に「ヤメタランス」という怪獣がいたが、あいつはここの出身であろう。
……テキトーに言ってるだけなので信じないように。
でも八女は、一応、歴史的に古い町ではあるのだ。
古代史を学ぶ者なら常識中の常識、『古事記』『日本書紀』中のハイライト、「磐井の反乱」の舞台がここなのである。北九州最大の古墳である岩戸山古墳がその磐井の墓と比定されている。
八女出身の人たちは、たいてい「あの時(って、1500年前じゃん)、大和朝廷に勝ってりゃ、今ごろ日本の首都は八女だったのになあ」と、今でもマジで言ってるのだ。んなわけあるかい。
なんだか九州人ってさあ、博多の人間も薩摩の人間もそうだけど、みんな「自分とこのほうが東京や京都より伝統がある」って思ってる鼻持ちならないヤツらばかりなのな。オノレを知らないのである。
それはさておき。
出張先のありかも知らず、まあ、列車に乗りゃあ、勝手に現地まで運んでってくれるんだしな、とタカを括って、フフンフンと鼻歌うたって出掛けたはいいのだがだが。
列車の時刻表もしっかり確認しておいたのに、バスが渋滞に巻き込まれる。いつもは15分しかからない道のりが45分。
博多駅に着いた時には、快速列車が5分前に出たばかりだった。
これはマズイ、このままでは遅刻だと、慌てて時刻評を繰ると……。5分後に出る特急列車が、先発の快速を追い越して、久留米で停車する。そこから快速に乗り継げば、八女の「羽犬塚」駅まで、時間までに辿りつく。おお、これならバッチリ!
……なんだか時刻表トリックを実地で体験してるみたいだな。
久留米駅で快速を待っていると、突然「くええええええっ!」とけたたましい声。何の鳴き声かと思ったら、駅の構内に孔雀の檻があるのだった。
なんでこんなところに? と思って看板を見たら、近くに鳥類センターみたいな施設があるそうである。その昔、皇太子夫妻(今の天皇)が訪ねたこともある由緒正しいものだそうで、そのときも美智子妃殿下が駅に降り立った途端、孔雀が鳴いてお迎えしたそうである。
孔雀ってそんなにしょっちゅう鳴いてるものなのか。普通、鳥が鳴くってのは求愛の合図か、オスどうしのケンカかなんかじゃないか、と思うんだが。
あまりそういうのにお迎えしてもらっても、たいしてうれしかないような気がするぞ。
快速にうまく乗りこめて、これでなんとか間に合うか……と思ったら、羽犬塚からタクシーを拾うとまた渋滞。
タクシーの運ちゃん、「なんですか、この渋滞は。いつもなら10分で着くんですよ。八女でなにがあってるんですか?」
「実は○○○○○○○○なんですよ」
……運ちゃんにはなんのことやらよくわからなかったようである。
結局15分ほど遅刻してしまったのだが、なんとなんの支障もなかった。
この渋滞のせいで、ほかの出張者もやたら遅刻しまくっていたからである。
……だったら特急に乗らなくてもよかったなあ。出張だからって、特急代は、当然、自腹なのである。
現地で旧知のSさんと会う。
と言っても、最後に会ったのが4年前なので、近況は全く知らない。
Sさんはよしひと嬢と共通の知人でもあるのだが、よしひと嬢の知り合いの女性と結婚したとのウワサがあった。
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07月30日(月)
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