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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ミステリー波止場の片足/『あひるの王子さま』1巻(森永あい)
 今朝のニュース番組で、「なぜ男は波止場に行くと片足を上げてポーズを取るのか?」という特集をやっていた。
 ご丁寧に「石原裕次郎記念館」に取材までしてるのんだから、ヒマなことだ。
 心理学者が「男の示威行為だ」と分析してたが、それはそうだとしても、やはり「波止場で」って条件を考えると、裕次郎や赤木圭一郎のイメージが、元ネタが忘れられたあとも無意識的に世代を越えて受け継がれていると考えたほうが妥当だろう。
 でも女から見るとそれってただの「バカ」にしか見えないのだよねえ。「なにカッコつけてんの?」ってなもんだ。
 そう見られてると解っててもつい、ポーズ取っちゃうんだよねえ、男は。悲しい生き物である……って私も多分やるだろうな、つい(ーー;)。
 裕次郎のファンも、その中心は圧倒的に男で、女のファンの割合は少なかった。松田優作のファンもそんな感じかな。
 じゃあ女性が熱狂的にエールを送るのはどんなタイプかっていうと、いつの時代でもユニセックスな美形俳優なのだ。
 長谷川一夫しかり、沢田研次しかり、藤原竜也しかり(^o^)。ウチのお袋は大川橋蔵だったな。
 ヤオイ系の同人誌描いてる女の子、耽美趣味の女の子ってのが、実は昔ながらの「女の子」の典型だったりするのだ。
 しげが緒形拳や蟹江敬三、風間杜夫が好きだったりするのはやはり変態だからであろう。どう見ても20代の普通の女の趣味ではないよな(と言うか10代の頃からそうだったからなあ)。
 私と出会ってからダン・エイクロイドや渡部篤郎に入れこむようになったが、ますます主流派からは外れてきている。
 ……ホントに女か? お前。  


 小学生殺傷事件の包丁男、支離滅裂なことを口走っていたのは精神病者を装って罪を逃れようとしていたのだ、と言い出したとか。
 テレビの心理学者やコメンテーターたちが、昨日までは「キ○○イですよ、これはキ○○イの犯行ですよ」と言っていたのに、今日は一転して「あれは詐病です。キ○○イにあんな計画的な犯罪はできない」とコロリと意見を変えてやがる。
 オイ、福○章、お前のコトだよ。
 この事件のたびに引っ張り出されてプロファイリングモドキの意見を述べる学者さん、これまでも状況の変化に合わせてコロコロ意見を変えてたからなあ。ホントに心理学の専門家か?
 外見はいかにも落ちついた好々爺って感じなんだけど、その言動は結構いかがわしい。それを承知でテレビがこの人を使ってるってことは、本気で専門家の意見を聞こうって気がサラサラないってことなのに違いない。
 要するにその時々の、テレビ局側に都合のいい意見を述べてくれる人がほしいだけ。
 犯人の精神鑑定で、やっぱりキ○○イと言う結果が出たらどう言い訳するつもりかな、この人。

 それにしてもこの「キ○○イのフリをした」ってので思い出されるのは、兼好法師『徒然草』八十五段中の、「狂人のまねとて大路を走らば、則ち狂人なり。惡人のまねとて人を殺さば、惡人なり。」という一節である。
 まあ、狂人のまねしただけで狂人扱いされるなら、俳優はみな狂人だが(かもしんない)、今回の事件の犯人、宅間守について言えばこの兼好の言葉が見事に当てはまってる気がするのである。
 精神病者と狂人を同一視したような発言が多いので、混乱してしまうのだが、当然これはイコールではない。精神病者は精神病者のふりをしようなどとは思わない。しかし狂人は狂人のまねをしたがるものなのである。
 宅間守の精神鑑定の結果がどう出るか見当もつかない。例の宮崎勤事件でも、医者によって精神鑑定の結果がバラバラで、こんなに精神分析ってのはアテにならんものかと呆れたものだった。
 しかし結果がどう出ようと、世間の人々が憤っているのは、20人以上の子供たちを殺傷した人間が刑に服さないなんてことがあっていいのか、というごく当然な疑問故にだろう。
 警察は何としても犯人を「精神病者ではない」として刑事責任を追及するつもりなのだろうが、一般的な感覚で言えば、彼は立派な「狂人」なのである。そして「人を殺さば惡人」なのである。

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06月14日(木)
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