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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ふうふのしんしつ/『掌の中の小鳥』(加納朋子)ほか
夜中にも雪が降ったらしい。
うっすら地面にも雪が積もっているし、昨日ほど吹雪いてはいないがチラチラ雪も待っている。
今朝もやっぱり、布団にいつの間にかもぐりこんできた女房に追い出されていて、半裸状態で目が覚めた。
ああ、咳が出るノドが痛い鼻が詰まってる。
私をこんなメに合わせておきながら、女房は一人で布団にヌクヌクと……と思ったら、こいつも寝惚けて掛け布団とバトルロイヤルを繰り広げた末に、全部リングアウトさせていたのであった。
二人揃って風邪を引くことが多いのはこのせいか。くそ。
よっぽど仕事を休もうかと思ったが、
この仕事に命を賭け、
世のため人のために働くことを使命と信じ、
愛と正義の使徒たる私が、
仕事を休むなんてトンデモナイ。
というわけで仕事に行きましたとさ(^^)。
加納朋子『掌の中の小鳥』、読む。
ハートウォーミングなミステリ、『ななつのこ』の作者が贈る、殺人も詐欺も誘拐もない、けれど紛れもなく上質の、日常の中のミステリ。
謎が簡単過ぎる、という批判は本作の場合は的外れだろう。作者は恐らく読者に謎を当ててほしがっている。
例えば、登校拒否に陥った少女がいる。少女は本当は学校に戻りたいと思っているが、きっかけがなく、勇気を奮い起こせない。少女の祖母が、少女に一つの賭けを申し出る。
「おばあちゃんが向こうを向いてる間に碁石を一つ選んで。それから今度はあなたが向こうを向いている間に私が石を一つ取るの。もし二人の石の色が違ったら、あなたの勝ち。おんなじだったら、おばあちゃんの勝ち。どう?」
確かにトリックはバレバレ(^^)。
でもそれでいいのだ。こねくり回してメタだかベタだかわかんないトリックをふりかざして悦に入ってるアマに毛が生えた程度の連中のミステリに比べりゃ、加納さんの作品はよっぽど口当たりがよい。
それはそれとして、この人、言葉遣いにちょっと特徴がある。
例えば、「とんでもないです」というセリフ。これ、「とんでもありません」とか「とんでもございません」って誤用を平然と言ったり書いたりしてる人、多いんだよね。形容詞に直接「です」をつけるのもホントはよくないんだけど、話し言葉なら許容範囲内。
さらに、「障害」を「障碍」と正確に、「大盤振る舞い」を正しく「椀飯振る舞い」と書いてるのも今時は珍しい。どっちも誤用が定着しちゃったものだ。このパソコンだって、正しい方は一発じゃ出ないってのに。
この辺の言葉のさじ加減に関するこだわりが、もしかして、この人、文学部出身じゃないかなとふと思った。
で、経歴を見てみたらやっぱりそう(^^)。どうも作者と、ヒロインの勝気な女の子とのイメージがダブってきちゃうんだが、優しげに見えて実は芯の強い女性なのだろうな。
帰宅が遅くなったので、女房は既に仕事に出ている。
何気なくパソコンでメールチェックをすると、ちょっとイスからこけそうになるメールが混じっていた。
うーん、これは今のところここで書くわけにはいかないのだが、かと言って将来書くことができるようになるかどうかも解らず、第一それが真実であるか否かも実は確定的ではなく、いや、本来書くべきことかそうではないのかを判断すること自体が難しく、女房に相談しても多分「好きにしたら?」としか言うまいし、でもホントに書いたら軽蔑されそうだし、我々に関することであればきっと書いてしまうのだろうけれど、結局まあ様子を見るしかないということもわかっているわけで、だったらこうウダウダとワケのわからんことを書く必要もなかったのである。
なんのこっちゃ。
まあ、書かねばならぬ時が来れば書くこともあろう。
そろそろ女房の作ったスープ、三日経っているので、いい加減飲み干さねばならんのだが、もともと鍋に山ほど作っていたので、とても二日や三日で飲み尽くせるものではないのである。冬場で寒いし、明日までなんとか持つんじゃないかと思うが、夏だったら一日で部屋中に酸っぱい匂いが充満しちゃっただろうな。
桑原桑原。
アニメ『無責任艦長タイラー』25、26話(最終話)見返す。
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03月09日(金)
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