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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■携帯綺譚/『雨柳堂夢咄』5巻(波津彬子)ほか
朝の「めざましテレビ」で、宇多田ヒカルの新曲披露。
わはは、また同じ曲だ。
こういうハスキーヴォイスの持ち主は、従来シャウト型の歌い方をさせることが多かったが、切なげに抑え目に歌わせたことがヒットの理由の一つだろう。これだけ売れてるとハッキリ言うやつがあまりいないが、彼女の歌い方、あの短く切った間の取り方も含めて、実はヨガリ声の発声と同じなのである。
私同様、なんだ毎回同じ曲じゃねえか、と悪口言ってるやつは多いが、同じ声を出してくれるからいいのですね、ああいやらしい。
プロモーターは親父のほうかお袋の方か、まだくっついてんだか別れてるんだか知らんが、自分の娘の「魅力」と「売り方」が何か、よく知っていることではある。親としての人格を多少疑いますけど。
だから実を言うと、宇多田の曲もちょっと集めてみたいのだが、家庭争議のタネになりそうなので諦めます(^_^;)。
世の女性諸君、あなたがたの彼氏が宇多田を熱心に聞いていたら、それは浮気願望の表れなので注意しましょうね(^o^)。
舞台公演の連絡用に携帯電話を買いはしたが、もともとそんなにほしかったわけでもないので、充電器に差し込みっぱなしで仕事に出かけることも多かった。
すると女房が怒るのである。いざというときに連絡が出来ないじゃないかと。
いざってどんなときだよ、と突っ込んでやりたくもなるが何か縁起でもないことを言い返されそうなので言わない。あまりうるさいので、二、三日前から仕方なく胸ポケットに入れて持ち歩くようにしていたのであるが。
今日突然、仕事中に携帯が鳴り出した。
うわあ、冗談じゃないぞ。具体的には書けないが無茶苦茶ヤバイときに鳴り出したのだ。慌ててスイッチを切るが、いったいどこのどいつがかけてきたのだとディスプレイを見てみるが、買ったばかりで操作の仕方がよくわからず、どうやら留守電を入れているようなのだが、メッセージを聞き取ることも出来ない。
女房か親父がかけてきたのかと一瞬思ったが、こちらが仕事中なのは当然知っているはずである。緊急の用事なら職場にかけてくるはずだ。
どうにも腑に落ちないまま帰宅して、女房に、「今日、電話かけたか?」と聞くが返事はNO。
女房にメッセージを聞いてもらうが、口元が妙ににやついている。
「……どうした?」
「……ねえ、コンドーってヒト、誰?(^^)」
「コンドー? 知らんなあ」
「あんたを待ってるって」
ひ、ひええええ、こ、これは私が一番恐れていたたぐいの間違い電話?
慌ててどんなことが吹きこまれていたか聞き返す。
うげげ、若い女の声だ。
「……コンドーです。今、××まで来てます。電話に出られるようになったら、教えてください」
えらく気さくな口調だ。名字で名乗ってはいるが、本来の電話の相手とはかなり親しいと見た。相手も恐らく仕事か何かで手が離せないのだろう、事情はちゃんと分ってます、と言いたげな雰囲気だ。もしかしたらアフターファイブでは愛称で呼びあってる間柄なのかも。××ってどこだ? どうも女は車で移動しているらしいが、こんな昼日中から何の目的で会おうというのか。
いや、今は謎の女の正体を推理したってしようがにない。きっと女房は誤解をしている。ああ、これだから携帯なんて持ちたくなかったんだ。
と、やや混乱しつつ女房を見ると、意外にも平然としている。
「間違い電話でしょ?」
「う、うん、間違い電話だな」
「……携帯、充電しておくね」
そう言って、何事も無かったかのように充電器に差しこむ。どうやら私はちと神経質になっていたようだ。考えてみりゃ、平日の昼間に浮気する時間なんか取れるわきゃないし。
ホッと胸をなでおろすが、ああ、でももし今度、休日の昼間にでも、「まだですか? ずっと、ずっと待っているのに」なんて間違い電話がかかってきたらどうしよう……(・・;)。
それにしても昨日の桜雅嬢の間違い電話といい、携帯族はやはり相手のことを考えて電話してほしいと切実に思うぞ。今の携帯の普及状況、便利さに甘えてるようにしか私には思えぬのだ。
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02月15日(木)
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