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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■彼女がウェディング・ドレスに着替えたら/映画『犬神の悪霊(たたり)』
 村人が押しかけてきて、竜次は土蔵に逃げる(剛三が土蔵をチラッと見る伏線はあったが、ドラマにどう関係するのかこれまで全然分からなかった)。義母の佐和(小山明子)は「土蔵に行っちゃダメ!」と止めるが、無理やり入り込んだ土蔵の中には、狂人と化した剣持家の長男の真一(伊藤高)が閉じ込められていた。そんなやつがいたとは驚きの展開! もう何でもありだぞ。
 剛造と佐和はこの狂った真一に殺される。このときの「殺され方」がまた爆笑もので、まず佐和が二階にいる真一に「吊るされる」のだが、それを見ている竜次、茫然として、「目の前に二階への階段があるのに」身動きもしないのだ! 結構長いこと吊るされてたから、絶対佐和は助けられたぞ。小山明子も殆どチョイ役出演で、こんな使い方してたら大島渚が怒るぞ。
 争いの中で真一の胸に刀が突き刺さり、二階から落ちる。「ちょうど偶然」剛造が真下にいて、刀は剛造も貫く。劇場には十人くらいしかお客さんいなかったけど、笑いましたよ、みんな。
 剛造は虫の息で竜次に告白する。真一が狂ったのは犬神憑きのせいで、そのためにずっと垂水家を憎んでいたのだと。でも、犬神の呪いはさっき発動したばかりなのだから、これは剛造の勝手な思い込みなのである。言っちゃなんだが、真一、麗子、磨子と、三兄妹みんな狂ってるんだから、剣持家の血筋のほうが問題だとしか見えないわな。こりゃ、確かにテレビ放送はできまっしぇん。
 剛造は「磨子を頼む」と竜次に言い残して死ぬ。
 しかし、気絶していた磨子に、箪笥にしまわれていた麗子の長襦袢が覆いかぶさり、磨子の顔は般若のように変貌し、目は次第に異様な光を発するようになる。もちろんメイクしてカラーコンタクトを入れているのである。この当時としても「怪談映画かこれは」と突っ込みたくなるチープなメイクが何ともはや。つかなあ、麗子の長襦袢が磨子を操っているのなら、諸悪の根源は麗子じゃん。犬神の呪いじゃないぞ!

 長くなったので、明日の日記に続く。

05月03日(火)
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