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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■負けるな小林雅文!/映画『ノロイ』
ところが帰宅して、カトウ君の日記に『ノロイ』について書いてたのを読んでみて、「これはウソんこですからね!」と力説していたので、あれれ? と首を捻ってしまった。カトウ君は「ネタバレ」になることを気にしていたようだが、『ノロイ』がヤラセ番組であることはネタバレでもなんでもなくて、観客の常識である。どこの世界に「川口浩探検隊」が本当だと信じているやつがおるか。オアソビなんだから、監督や出演者や製作会社が宣伝上、嘘ですよと言えないのは当然のことである。これは映像を見ながら「がんばれ小林雅文! 負けるな小林雅文!」とエールを送りながら見る映画なのである。
「小林雅文が〜廃墟に入る〜♪
飴で作った蜘蛛の巣や〜、おもちゃの鳩の死骸だらけの〜、廃墟に入る〜♪
廃墟の中には〜、首吊り死体がある〜♪
どう見ても重心が〜、肩の方にズレている〜、首吊り死体がある〜♪
死体の向こうには〜、誘拐された子供たちがいる〜、何ヶ月も風呂に入っていなくて〜、飯もろくに食ってないはずなのに〜、妙にツヤツヤとしてメイクまでしている子供がいる〜♪
行け〜行け〜、コバヤシマサフミ、行け〜行け〜、コバヤシマサフミ、行け〜行け〜、コバヤシマサフミ、どんと、行けー♪」
もしかしたら、世間には、この程度のオアソビも理解できない連中が意外と多いのか? と不安になった。
でもってネットを調べてみたら、さすがに完全に信じ込んだ例はそうそう見当たらなかったが、「半信半疑さん」は結構いらっしゃる。「半疑」だってするこたないだろう、アンガールズも「オクラ映像を勝手に使われた」とかわざとらしく騒いでいるけれども、それも「仕込み」だよ、とネットを散策しながらそんな意見にぶち当たるたびに突っ込み入れながらタメイキをつくハメになってしまった。
中には、ウソだと分かったあとで、「こんな人を騙すような映画の売り方をするなんて許せない」なんてマジメに怒ってらっしゃる方もかなりいらっしゃる。だから「本当らしく」見せかけてはいるけれども「ちゃんと嘘だ」と分かるように仕立ててるんだから、これは「騙し」でも何でもないの。本気で騙されるやつの読解力があまりにも足りないだけの話だ。だいたいこれが実話の取材だったら、こんな事件がほかでニュースになっていないことの方がおかしいだろう。
そんなこんなで、この映画の「Yahoo」掲示板での評判はかなり悪いのだが、やっぱり「映画の見方も分からない」手合いがもう世間にはうじゃうじゃいるってことなんである。文化の継承ってのはこんなにも難しいことだったんだなあと再度タメイキ。
『ノロイ』のパンフレットを見て知ったのだが、諸星大二郎の『妖怪ハンター』シリーズの一編、『生命の木』が、『キダン(奇談)』と題して映画化とか。またもやマンガの実写映像化であるが、一番期待しちゃうのはこれになりそうだなあ。原作、ムチャクチャ好きだし。
稗田礼二郎は前作『妖怪ハンター ヒルコ』の沢田研二に代わって、阿部寛とか。また『トリック』演技をされてもちょっと困るが、できればスタイルは原作通りにしてほしいね。
映画化に合わせて諸星さんがまた原作シリーズを再開してくれると嬉しいな。そのときはきっと「稗田先生って阿部寛に似てるわね」という台詞が出てくるのであろう。
キャッチフレーズはぜひ「おらといっしょにぱらいそさ行くだ!」にしてほしい(笑)
09月02日(金)
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