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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■さようならドラえもん/『ハウルの動く城』
しげには「芝居を本気でやりたいならヒステリーは絶対起こすな。起こしたらオレはその時点ですぐに抜ける」と約束し、毎回その約束が破られているのだが、つまりはしげの記憶力、学習能力は皆無なのである。今回はしげがどんなにウソをつこうが最後まで見てやろうと決心して臨んでいるので、今更抜ける気はないが、こんなバカを配役してていいものかどうか。その件については、こないだもみんなに聞いたのだが、結局しげを降ろすことに反対はなかった。だからみんなもこのしげの理不尽な言動には付き合ってもらうしかないのである。これからもっとひどくなると思うんで、どうかご覚悟を。
解散したあと、しげと私はダイヤモンドシティへ。芝居の衣装を探したいと言うので、しげはジャスコへ、私はフタバ図書で本を物色。そのあと待ち合わせをして、ロッテリアで晩飯。二人とも卵バーガーにフライドチキンを頼んだのだが、クジが当たってエビバーガーがついてくる。飲み物が足りず、コーラにアイスティーをそれぞれ注文。腹がたぷたプになったあとで気がついたが、別にクジが当たったからって無理に食べなくなてもよかったのである。でも、一度身に着いた貧乏症はなかなか抜けるものではない。
今日こそは『ハウルの動く城』を見ようと思ってワーナーマイカルの前で時間を待っていたら、桜雅嬢とばったり出くわす。さっき車で彼女の家まで送ったばかりだったのだが、どうしたのかと言うと「ママとケンカして家出してきちゃった」とか。何やってんだか。
結局一緒に『ハウル』を見ることにする。私たちは既にチケットを買っていたのだが、指定席なので、桜雅嬢とは離れてしまう。私のチケットを彼女に譲って、私は桜雅嬢のチケットを貰うことにする。全国では行列も出来ているという『ハウル』だが、さすがは場末のダイヤモンドシティ、会場の半分しか席が埋まっていない。指定席にする意味がないな(^_^;)。これがキャナルシティか天神東宝だったらこうはいかなかったろう。場末だが設備はいいから、以前の粕屋東のワーナー同様、ここはいつでもゆったり座れる「穴場」になりそうだ。けどレイトショーで見ることにしたんで結局前売り券が一枚余ってしまっている。でも全国共通券を買っといたのは正解だった。休日に天神に出かけることがあったら、そちらでもう1回見る機会もあるだろう。1年間くらいはロングランしてるだろうから(^o^)。
さて映画『ハウルの動く城』であるが、普通に面白くて普通につまんない映画であった。
なんかそれ以外の感想が思い浮かばないが、アニメーションテクニックだけは相変わらず上手すぎるほどに上手いのだ。扉の開け閉めの何げない動きにすら「筋肉の収縮と重み」が表現できているし、浮遊シーン、飛翔シーンの「風」の表現はまさしく世界最高峰だろう。カンヌにおけるオゼッラ賞は当然だと言える。
しかし、キャラクターの描写が適当なのはここんとこの宮崎映画の共通点で、荒地の魔女の扱いの杜撰さには呆れ返るほどだ。だいたいハウルが結局臆病者なのか凛々しいのか、ソフィーがいたから頑張れたのか庇護者として自立しているのか最後までどっちつかずなままなのはどういうわけか。いったいかっこいいんだか悪いんだか全然わからないのである。ソフィーの様々な変身も特に一本スジの通ったものではなく、このシーンはよいが、「ここで若返るのはヘンだ」というシーンもいくつかあり、「いい加減」と言わざるをえない。これは近代的なファンタジーというよりも前近代的なメルヘンに近い。要するに脚本を書かずに絵コンテから入る宮崎さんらしく、そのシーンごとでのイメージを優先したために起きた破綻なのだろう。ラストの唐突な終わり方も、「結局この話は何の話だったのよ?」と首を傾げてしまうものだ。ともかくストーリーの整合性のなさを指摘し出したらキリがないのである。
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11月21日(日)
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