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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■やっぱり「じゃないですか」はいやじゃないですか。
 ところがねえ、六十歳以上のひとでもねえ、8%の人が「なにげに」、20%が「一コ上」、34%が「すごい速い」などの表現を使うと回答してるのよ。その理由を文化庁の国語課は、「こうした言葉が高齢者にも広がったのは、若い人たちとの会話で使わないとコミュニケートできないということも影響しているかもしれない」と分析してるんだけど、そうかもしれないねえ。哀しいけどその気分、わかんなくもないから。私も、「てゆーかあ」とか「〜してるし」とか、無理して使ってるし。でないとホントに私の言葉って、固くなっちゃって、若い人には読みづらかろうし、自分で読んでてもつらくて仕方がなくなることだってあるのだ。
 でも、「ムカツク」とかは生理的嫌悪感が強くて、どうしても使えない。てゆーかあ、「ムカツク」気分とかあ、心の中に存在してないから? 使いようがないってゆーかあ(「怒り」の感情がないんじゃなくて、それを腹にためこむような「ムカツク」気分にはならないの)。
 まあ、これはよくてあれはダメ、という基準は、意志の疎通がどの程度可能か、という点にあるのだけれど、これには感覚的なものも多分に作用しているので、どうしたって明確な境界線が引けるものではない。結局は「時代の推移」を見て判断していくしか仕方がないのだが、そうなると言葉遣いについてはオールドタイプである私などは、他人と会話すること自体、だんだんイヤになってしまうのである。
 ……だから、私だって、毎度毎度「その言葉遣い間違ってるよ」って指摘ばかりしてたかないんだってば。私が他人のコトバの揚げ足取りがやたら好きなヤツだとか思ってたらとんだ誤解だ。そんな、周囲のヘンな言葉遣いをいちいち訂正していったら、あまりに量が多すぎて、仕事もなにもできゃしない。私ゃ9割方のイカレた言葉遣いを見逃しているんだって。ただ、どうしても「今言ったの、これこれこういう意味?」と聞き返して確認しなきゃならないことがあって、それが人によっては「イヤミ」と取られてしまうことがあるのだ。
 だから、自分の言葉遣いの方がヘンだって可能性も少しは考えてほしいんだけどねえ。

07月29日(木)
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