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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ラブラブブラブラ/『逆説の日本史6 中世神風編』(井沢元彦)/『バロム・1』1巻(さいとう・たかを)ほか
でも復活したとは言え、この原作、そんなに凄く面白いってほどのものでもない。もともとさいとう・たかをの絵柄は子供の間ではたいして人気がなく(少年マンガでもさいとう・たかをの人気が出たのは『無用ノ介』あたりからで、それ以前の『ザ・シャドウマン』などはイマイチであった)、マンガ連載当時も「カッコ悪い」という印象しかなかった。まだしも特撮テレビ版のバロム・1のデザインの方がカッコよかったのだ。白鳥健太郎と木戸猛が合体してバロム・1になるって設定は同じなんだけど、原作のバロム・1はムキムキマッチョなおっさんなのである。しかも顔がまた濃くてねえ。『バロム・1』を見たことがない人は、アイシャドウをつけたゴルゴ13に、魔法使いサリーちゃんのパパのトンガリヘアーが乗っかってると思って下さい。ああ、ひたすらキモイ。
お話もねえ、昔から思ってたんだけど、二人で一人のヒーローに変身って、すげえ効率悪くないか。人間でバラバラでいる時に襲われたら一発でアウトじゃん。もちろんそういうツッコミが野暮だってのは分ってるんだけど、ドラマ的に底が浅いのはどうしても否定できないんでねえ。テレビ版でもそうだったけど、この二人がやたらケンカして、友情エネルギーが足りなくなって、変身できなくなるんだよ。でもって、「俺が悪かった!」「ボクこそ!」って謝りあってさ、それでようやく変身できるようになる。でもその次の回ではまたケンカしてやんの(-_-;)。学習能力ないのかお前らは、ってな。もちっとマシな二人選べよ、コプー(←二人を正義のエージェントにした宇宙意志。「フロイ」ですな)。
原作版ではドルゲの分身たるゲルゲどもが全然出てこないのも寂しいところ。クチビルゲとかヒャクメルゲとか好きだったんだけどなあ。フランケルゲってのはあんまりだと思ったけど。
マンガ、横山光輝『横山光輝SF傑作選A 昆虫惑星』(講談社漫画文庫・630円)。
主に1976〜80年時のSF短編を収録。でもどれも元ネタが海外SFにありそうな気がするなあ。巻末の年譜を見ると、これ以降、横山光輝はSF作品を一作も描いていない(もっとも記載漏れがある可能性はある)。作品の中心が歴史ものに以降したからだと言えはするが、パクリネタが多いことが指摘されたからかも。でも横山光輝だけでなく、昭和30年代、40年代に活躍したマンガ家さんたちの多くは、小説や映画のアイデアを自作に流用していたのだ。
『ポイント4』、海底の古代遺跡が上空を飛ぶ飛行機を四次元空間に送りこんでしまう事件を、エスパーの少年たちが解決する話。それだけ。
『昆虫惑星』、巨大化した昆虫が支配する惑星。そこを探索に来た調査隊は、そこがかつて人類の住む惑星だったことを知る。これもいくらでも元ネタが探せる作品。有名どころは『猿の惑星』かね。
『宇宙船マゼラン』、宇宙に行ったら死ぬかもしれないから、地上にいるうちに思いきり遊んどこうよ、という話。いや、ホントにそれだけなんですよ! 『アルマゲドン』はこれのパクリか?(^o^)
『91衛星(サテライト)SOS!!』、今んとこ横山光輝最後のSF作品。謎の衛星を調査したら、それは食料加工所で、調査員はソーセージにされてしまいましたとさ。なんだか夢野久作の『人間腸詰』。でもこれも海外SFに類似作があったような……。
まあ、横山ファン以外には読んでもつまらんでしょう。横山光輝もなあ、『バビル二世』の初期の頃までは面白かったのになあ。(2003.3.11)
02月12日(水)
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