ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491706hit]

■ヤマさんが見ていた/DVD『パニックルーム』/『快傑! 鈴鳴高校探偵部』1〜3巻(日下部拓海)ほか
 ジョディ・フォスター主演ってことで結構期待してたんだがなあ。ストーリーは陳腐だし展開は先が読める、読め過ぎる。ジョディ・フォスターの娘が糖尿病で、インスリン注射が必要なんだけど(なんだか『MASTERキートン』読んだんじゃないかって設定だ)、これを助けるのが3人組の泥棒の中で唯一人間的な感情を持ってる黒人の技術屋。あとの二人が、アタマの悪い金持ちのボンボンにただの殺人鬼だもんなあ。誰が助かって誰が死ぬか、ハナからバレバレだよ。
 それくらいならまだしも、パニックルームに閉じ込められて、泥棒たちにガスを送り込まれて、ジョディがそれに反撃するために火をつけるって展開は何なんだよ。普通自分が焼け死ぬだろ(^_^;)。これも相当なトンデモ映画であった。


 マンガ、叶恭弘『Tokyo ants 叶恭弘短編集2』(集英社/ジャンプコミックス・410円)。
 表題作は巨大コングロマリットに所属するトラブルシューターグループ「ants」の活躍を描くもの。主役が見習いの熱血バカで、失敗しながらもその情熱が、初め冷徹だった他のスタッフの心を和ませていく展開も定番。
 それよりは、人の嘘を見破る能力を持つ燕馬を主役にした連作、『ENMA』『enma』の方が面白かった。
 巻末の『蝶 -swallow tall-』は、これも人の死が「蝶」の姿となって見える超能力を持つ少年の話。けれど定番に見えてラストのドンデン返しは小味が利いている。叶さんはよくあるラブコメしか描けない、と思いこんでると足下掬われるぞ。


 マンガ、日下部拓海『快傑! 鈴鳴高校探偵部』1〜3巻(実業之日本社/MBコミックス・各410円)。
 日下部先生、最近エンピツの日記も覗けないくらいお忙しいようだけれど、大丈夫なんかな。
 巷の本屋ではご著書をなかなかお見かけしなくて、感想書くこともできませんでしたが、ようやくネットカフェで3冊だけ。でも4巻がなぜか置いてないです(+_;)。
 私立とは言え、学園内で「探偵部」なんて人のヒミツを探るような部活動が認可されてるとは思えないのは欠点だけれど(野間美由紀『パズルゲーム☆はいすくーる』もそこはテキトーで、「自由な校風」ということで誤魔化している)、そこに目を瞑れば、心理描写がリアルで説得力がある。学園ものに拘らずに、もう少し対象年齢を上にしてもよかったんじゃないかな。ミステリとしての骨格もしっかりしていて、もちっと店頭に出回っててもいいんじゃないか。
 メガネで容姿に自信がなく、笑顔を見せないヒロインの葵が、朱雀たち探偵部のメンバーと触れ合う中で、どんどんかわいらしくなっていく様子にはまるで自分のムスメを見るように嬉しくなってしまった。いや、実際にムスメはいないんだが。
 でも部長がホンモノの「猫」っていったいどういう設定なんだろう(~_~;)。

01月12日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る