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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■親しき仲ほど礼儀なし/『風の帰る場所』(宮崎駿)/『うっちゃれ五所瓦』1・2巻(なかいま強)ほか
何より、銭形のとっつぁんがどうしてあそこまでルパンを追い続けることに固執するのか、その理由がほとんど描けていない。毎回思うんだけれど、どうして脚本が欠点になるかなあ。いっそのこと次回作品は一般公募してみたらどうかとまで思う。
マンガ、倉田真由美『どっちが委員会!? 世の中の小問題を考える毒舌バトル▽』(講談社・KCデラックス・900円)。
今がチャンスだ、稼げよくらたまって感じで新刊出しまくってるなあ。
でも、マンガとして面白いかどうかってことになると、普通の常識を持ってる人なら、これはちょっとねえ、と、ためらうところだろう。しげは「これまでの倉田さんのマンガの中で一番つまらない」と言い切ったが、そこまで言わんでもとは思うが、納得はする。
というのもねえ、「世の中の小問題を考える」とあるけどねえ、扱ってるネタがねえ、ど〜いうんかっちゅ〜とねえ。
「彼にするなら、年上の彼と年下の彼、どちら?」
「女友達にするなら、美人? 不美人?」
「水着を着るなら、ビキニ? ワンピース?」
「長くてかっこいい足と放漫な色っぽい胸、どっちがほしい?」
「ダイエットするなら、食事制限? それともスポーツ?」
「ブランド派? ノーブランド派?」
「フォーリンラブするなら、渋い中年? さわやか美少年?」
あ、そこの一般常識持ち合わせてる男性諸君、脱力しない(^_^;)。私もあまりにもバカバカしくって、とても目次の全項目、引用する気になれんのよ。
「世の中にくだらないものなんてない」が私のモットーではあるが、これは本気でくだらない。女から見た価値基準、という点を割り引いても、目次の項目の価値基準で、なるほどと首肯できるものがただの一つとしてないのだ。っつーかよ、男でよ、「年上の彼女と年下の彼女のどっちがいい?」なんて話題するやつって、まずいないし、そんなん気にしてるやつがいたら、まず確実にバカ扱いされるよ。
こんなどーでもいいことにだけ拘れるくらたまさんという人は何者なのか。
もちろんバカなのである。
でもしげから見てもバカに見えるみたいだから、これはもう本気で究極のバカなのではあるまいか。
私も世の中のバカに対しては比較的寛大な方ではないかと思うが、ここまでバカの烙印押して構わないと思えるような女性って、そうはいないよなあ。
男から見たら、こういうことに拘るバカ女は、どう扱っても痛痒を一切感じないのである。弄んで捨てても全然平気なのである。くらたまさんがだめんずうぉ〜か〜になるのも自業自得だなあ、という気がしてくる。
しげが一番ハラを立てていたのは、くらたまさんが何本かの原稿を収録しなかったことだ。後書きで「この頃描いた新婚ネタ、痛くてよう載せませんでした……作家としてはどうかと思いますが、カンベンしてください」とか言ってるけどさ、そりゃプライバシー切り売りをウリにしてる作家としては間違いなく失格でしょう。カンベンしません。
でもここまでバカだと、かえって同情して仕事くれる人も現れるんではなかろうか。現われてるから仕事が続いてるんじゃないかね。私もくらたまさんってバカだなあとは思うが、やっぱりどこか憎めない。バカでもひがみっぽくて性格歪んでて根性なしでも、それが必ずしも本人のせいじゃなくて、この日本に生まれたせい、つまり男に甘えてればいいだけの女として生まれてきたせいだということを思うと、同情を禁じ得ないのである。……まあ、同情も女に対するサベツだからさ、素直にバカにするほうが一番妥当な判断かもね。
マンガ、なかいま強『うっちゃれ五所瓦』1・2巻(小学館文庫・各670円)。
連載当時は全く注目してなかったんだけれども、何年か経って近所のラーメン屋で通読したら、滅法面白かった。けれど現物は既に店頭には見当たらず、文庫化されるのを待っていたのである。
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07月26日(金)
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