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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■幸せを配る人/映画『アメリ』/『あひるの王子さま』2巻(森永あい)ほか
 さて、彼に告白できないアメリは、偶然手に入れたニノのコレクションブックを使って、彼との奇妙な鬼ごっこを始めるんだが……。

 その顛末はぜひ劇場で(あるいはビデオで)御覧頂きたい。
 特にオタクな人々には「オタクにだって、オタクな恋人が出来る(ことだってある)んだ!」というささやかな希望を持たせる映画になってます(^^)。
 あ、なんだ。しげのことか。

 よしひと嬢も、『アメリ』はお気に入りのご様子。
 滅多にパンフを買わないよしひと嬢が帰りにしっかり買っていた。
 しげはというと、疲れていたのか珍しくも上映中はほとんど爆睡。
 どっちかっつーと、予告編で流れていた三池崇史監督のミュージカル・コメディ『カタクリ家の幸福』(あの『クワイエット・ファミリー』のリメイクね)の方に興味が移っていたのだった。


 帰宅して、よしひと嬢に、先日プレゼントに貰った『耳に残るは君の歌声』のブランデーを差し上げる。
 私は酒が飲めないので、こんなふうにたまにお酒が手に入ったりしても、たいていは死蔵しちゃうことになるか、お客さんに振る舞うことになる。
 しげも、宴会だと際限なく飲みまくるが、ウチでは一適も飲まない。
 おかげで、いったい何年前のか分らないワインとかもウチにはあるんだが、ホントにああいうの、腐ったりしないのかなあ。酒には詳しくないんでわかんないんだけども。


 よしひと嬢、『サイボーグ009』をしばらく御覧になってなかったというので、7話あたりから連続で見る。
 原作ファンの立場からすればちょっとどうかな、と文句つけたくなる出来の作品も多いんだけれども、意外と『深海の悪魔』『オーロラ作戦』なんかもウケたりしている。
 もう、若本規夫さんが「ザァァァァンブロウゾ!」なんて思いっきり溜めて演じてるのなんか、笑われちゃったものなあ。
 まあ、笑うのも仕方ないけど。


 マンガ、森永あい『あひるの王子さま』2巻(角川書店・420円)。
 まー、なんちゅーか、救いよーがない展開になってるねー。
 ギャグなのに。
 チビでブサイクでオタクだった麗一くん、魔法で美少年になりはしたものの、憧れのゆみこちゃんに告白できないまま、顔の不自由なリカコ先輩には言い寄られるわ、お祓いされてゆみこちゃんには近づけなくなるわ、挙句の果てに、実は血の繋がりがないと判った蘭ねーちゃんに犯される始末。
 ……ギャグのはずなのになー(^_^;)。
 これで蘭ねーちゃん(どーでもいーが『コナン』と紛らわしいな)が妊娠でもしたらどうするんだろう。
 よくある少女マンガのパターンなら、素直にブサイクに戻った麗一とゆみこちゃんがカップルになるってハッピーエンドがセオリーなんだけれども、どうもそう簡単にはいかないような感じなんだよなあ。
 さて、この先どんな悲惨な状況が麗一くんを待ち受けていることか。
 ……「なし崩しに、リカコ先輩とも関係持っちゃって、そのことがゆみこちゃんにバレる」に千点(^o^)。


 マンガ、天樹征丸原作・さとうふみや漫画『探偵学園Q』3巻(講談社・440円)。
 えーっと、作中に登場する暗号文書、「暗号技術も発達してない戦時中の超単純な暗号」とかタワゴト言ってるけど、いくらなんでも「いろは」を置換しただけの小学生にも解けるようなものは採用してません。
 この天樹とかいう原作者は、戦時中の知識がないのか、それとも読者のレベルを低く見積もってるのかどっちかわからんけど、こんな「有り得ない」暗号なんか持ち出された日には、「この暗号そのものが偽文書である」なんて穿った見方しちゃうじゃないか。
 この一歩間違えば詐欺に近いトリックに先鞭をつけたのは、あの高木彬光だったりするんだけれども、森博嗣や藤岡真も実は似たようなことをやっている。しかもずっと下手な形で。彼らのミステリをマトモなミステリとしては評価できないのは、この「現実的には有り得ない」ことを「小説の上では有り得ること」としてキチンと展開してないせいだったりするんだよね。いっそのことSFミステリにしてしまえばスッキリするのにどうにも中途半端なんである。

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12月23日(日)
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