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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■わが名はロドリゲス/映画『眠狂四郎人肌蜘蛛』『旗本退屈男 江戸城罷り通る』ほか
家武の妹への執着も、紫の狂四郎への復讐心もまさしく恋だ。誰の心にも闇があるのなら、頽廃に美しさを見出せずして、なんで人を愛せよう。誰一人として報われることのないこの物語は、それゆえにとんでもなく美しいのだ。
ああ、やっぱり劇場で見たいぞこの映画。どっかの映画館、オールナイトで眠狂四郎シリーズかけてくれえ!
CSキッズステーション『ナジカ電撃作戦』MISSION 003「醜悪なる遺物は漆黒 の闇と共に」。
しげが数日前から「次の『ナジカ』はまだ?」とうるさかったのだが、二人で今日も堪能させて頂きました(^^)。
相変わらずのパンチラなんだけれど、前2話に比べるとやや控えめ。
苦情でもあったかな?
でもその分、今回はギャグがよく効いている。
「人間」的な行動を練習中のリラ、いろんな「笑い」の表情を作るのだが、TPOがまだよくわかっていない。
財閥のお嬢様に扮しているのに、つい、「不敵な笑い」を浮かべてしまったりするんだよねえ。
こんな感じかな。 → (`∀´)フフフフフ。
……いいキャラクターを作ったものだ(^_^;)。
話の方は、機能停止しているはずのレーザー衛星が突如再起動して太平洋の軍事基地を消滅させた事件の真相に七虹香とリラが迫るもの。
黒幕の大富豪の美青年、トッドが「アンティーク飛行機の収集狂」って設定は、まるで『ルパン三世/死の翼アルバトロス』だ。
……西島監督、まだ宮崎駿に恨み持ってるかな?(^^)
トッドの声は『機動戦艦ナデシコ』のウリバタケ・セイヤの飛田展男さん。いや、濃いキャスティングだ。
CS時代劇チャンネル『旗本退屈男 江戸城罷り通る』(1952・松竹京都/モノクロ・94分)。
戦後の市川右太衛門による旗本退屈男・早乙女主水介(ホントは主水之介だけどこの映画だけこのように表記)シリーズ、てっきり東映の専属かと思っていたら、一本だけ松竹で撮ったのがあったんだねえ。
そのため、キャスティングがいつもといろいろと違っている。お小姓の霧島京彌が宮城千賀子(ちょっと男カ顔なので、これはピッタリ)に、敵さんが高田浩吉に柳永二郎。ヒロイン萩乃が井川邦子で、主水介の妹の菊乃が岸恵子ってのはなんちゅー豪華な。
……って、どう豪華なのかわかる人はもう中年以上だよ(+_+)。
しげは花魁役で清川虹子が出てたんで驚いていた。
そりゃ、清川さんだって若いころはあるわな。失礼なヤツだ(^_^;)。
しかし、この作品が珍品なのはキャスティングばかりじゃない。
ともかく驚いたのは、これ、ストーリーが『大岡政談/天一坊事件』をまんまパクッてることなんだよね。なにしろ婆さん殺して御落胤の証拠を奪い取るところまでマネしてんだから、はっきり「盗作」と言いきったっていいくらいだ。
もっとも、この話自体、著作権がないんだから、どう脚色したって問題は生じないんだけれども。
一応、天一坊事件は史実だから(もっとも大岡越前守は直接裁いてはいない)、名前を「浄海坊」(高田浩吉)と変えてはいるけれど、ストーリーは講談本のまま。違うのは、早乙女主水介と、萩乃の淡い恋が描かれるあたりくらいかな。
……う〜ん、右太衛門が草原に寝転がって、萩乃のことを切なく思うシーンなんか、どうコトバで表現すればいいのやら。豪放磊落が身上と思ってた退屈男にこんな面があったとはねえ。
クライマックス、浄海坊の悪事を芝居仕立てで告発するシーンは、講談本にもあったけれど、言わずと知れたシェークスピアの『ハムレット』。いや、実にいろんなところから寄せ集めてますねえ。
ラスト、浄海坊と、参謀役の北村内膳正(柳永二郎)が命尽きんとしながら呼び合うシーン、これは悪役の最後の描写としては実に屈指の出来映え。珍品は珍品だけれど、もとネタがあることを無視すればこんな面白い時代劇は滅多にあるもんじゃない。
「天一坊事件」を知らない若い人には、かえって面白く感じられるんじゃないかなあ。
しげ、今日出来あがったばかりの免許証をやたらと見せびらかす。
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10月25日(木)
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