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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■クルーゾー再び/『パンプルムース氏のおすすめ料理』(マイケル・ボンド)ほか
最高のギャグシーンは、マダムから身を守るために、氏が、知り合いの故売屋に高性能のダッチワイフ男版(ダッチハズって言えばいいのか?)を頼むところ。空気を入れて膨らますところは当然アソコなワケで、一生懸命、モノを膨らましている最中に案の定、部屋に入ってくるメイドさん。
「きゃー!」
……いやあ、こういう下品なギャグは大好きだ(^◇^)。
何を勘違いしたのか、解説の村上貴史、「エロチックではあるものの、全体としては上品で穏やか」とトンチンカンなことを言っている。
『モンティ・パイソン』を洗練されたエスプリに基づくギャグ、と勘違いしてる人は多いが、それと同じ誤解をしてるんだよねえ。あのね、この小説は、ただひたすら「下品」なだけなの。
この解説者には、そして訳者もそうだが、なぜイギリス人作家がフランスを舞台にミステリを書いたかと言うことがまるでわかってないのだろう。もしかして英仏戦争の長い歴史すら知らないんじゃないか。
もちろん、多少の知識さえあれば、原著者の意図がフランス人をバカにすることにあるのは明白に気がつくことなのである。
犬を登場させてるのも、作中のマスコットというだけの意味ではない。どう見たって、犬のほうが人間である氏よりも事件解決のために活躍しているのだ。つまり「フランス人は犬以下」だと言ってるのよ、これは。
翻訳者もバカなんで、訳が生硬で読みづらいんだよね。
マダム・ソフィーに襲われた瞬間、氏はとっさに枕元にあった燭台を“逆さにして”股間に挟み、身を守るのだが、上にのしかかってきたマダムは、見事その燭台の上にホール・イン・ワン!
「あはぁ〜ん(* ̄∇ ̄*)」
こんなアホなギャグだってのに、実にマジメに訳しているのだよねえ。なんだよ「両足の間」なんて味も素っ気もない訳は。「股間」と呼べ、「コカン」と!
「道具」じゃないだろ、「ナニ」だよ「ナニ」!(「アレ」でも可)
「うめき声」「うなり声」じゃない、「あえぎ声」だ!
既に本国では17冊がリリースされてるこの人気シリーズ、日本では売れなくて2冊しか出てないというのは、ひとえに訳者がバカで無知だからである。もったいない話だなあ。
08月20日(月)
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