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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■掲示板変更&21世紀の夏/『日本はなぜ負ける戦争をしたのか。 朝まで生テレビ!』(田原総一朗)ほか
月刊サンデーGX(昔の別冊サンデーね)の読み切り短編を集めたもの。この手の増刊号に載ったやつは、単行本に収録されない場合も多いので、出た時に買っておかないと損なのである。例を上げれば、安永航一郎の『県立地球防衛群』の第1回『肉弾X』と最終回は、どっちも一度も単行本化されてないのだ。
アニメの出来があまりにもひどかったし、立ち読みした1、2巻も全然つまらなくて、それ以上読む気も起こらなかったたかしげ宙(「ひろし」って読むのか)の『スプリガン』、今回収録の『ファーストミッション』はまあまあの出来か。ドップラー効果を利用した攻撃は今までにもありそうなアイデアだけれども演出としてうまく効いている。
でも、ああいう特殊任務についてるやつが普段は普通の高校生って設定は、いくら少年マンガだからってバカバカし過ぎるように思うんだがなあ。あまり神話とか伝説を交えずに、純粋な秘密戦略ものにしてたほうが下らなさは減ってたと思うんだけど。
少なくとも「アーカム」だけは止めといたらよかったのにねえ。既成の宗教とまったく違う神話大系を創造したラブクラフトの偉業を貶めてるよ。
ゆうきまさみ『ブラックマジックNIGHT』、なんと久方ぶりの『鉄腕バーディー』の番外編(でもバーディーは登場しない)。
これなんか見てると、ゆうきさんが『ウルトラQ』的なSF短編シリーズに並々ならぬ興味を抱いているのがよくわかる。なんだかねえ、『KUNIE』もいいけどねえ、三ヶ月に一編くらいのペースで、こういうものを書いてほしいもんだけど、案外、ゆうきさん遅筆だからなあ。
こう言っちゃ悪いが、あれだけ明確に「アニメ絵」してるのに、なぜ『じゃじゃ馬グルーミン☆UP!』がアニメ化されなかったのかって事実を、ちょっと深刻に考えて見てもいいと思うんだよね。ゆうきまさみに求められてるものはなにかってことなんだけど。あだち充と高橋留美子がパワーダウンしてる中、サンデー浮上のきっかけはゆうきまさみの活躍にあると思うぞ。
『パトレイバー』の時みたいにヘッドギアを再始動させてほしいんだよ、読者はさあ。ホントは『バーディー』はヘッドギアで再アニメ化してほしいくらいなのだ。マッドハウスじゃ演出が固苦し過ぎて余裕がなかったし。
『バーディー』でさあ、オンディーヌとサラマンデルまで出しといて、コボルトとジルフュスはいつになったら出てくるんだよう、ともう十年も待ってんだぞ、こっちは。
公式ホームページも随分前から試運転中だけど、もう半年以上試運転のままだものなあ。……愚痴ばっかしが出るけど、それだけこの短編、面白かったんだよ。
マンガ、あずまきよひこ『あずまんがリサイクル』。
『天地無用』シリーズや『バトルアスリーテス大運動会』なんかのアニメを見てないと全然分らないパロディ集。
でも『あずまんが大王』のコマ自体が持ってる、のほほんとした間(その間にスルリと過激なギャグぶちこむところが面白いんだ)は、こういうパロディものの中で培われてきてたんだなあ、ということがわかって面白い。
パロディから出て来たってことではゆうきまさみさんと同じような道を歩いて来てるんだけど、そろそろ4コマ以外の長編も(出来ればSF)描いてほしいなあ。
その実力は充分ある人なんだから。
08月01日(水)
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