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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■楽しかったり腹立ったり/映画『マザー・テレサ』/『まなびや三人吉三』3巻(山田南平)
 そのあとマルキョウで買い物をするが、しげは出来合いの惣菜ばかりを買っていて、料理のための具材を一向に買おうとしない。それで「おまえはいったいいつになったら食事を作る気になるのか?」と口論になる。私にだけならともかく、今は父の食事もしげはパックに入れて店まで持っていっているのである。野菜中心に買っているとは言え、出来合いのものは味付けが濃いものばかりで、カロリーがオーバーするのは目に見えているのだ。もちろんそのことは事前にしげにも言っているのに、わざと無視しているのである。人を舐めるのも大概にしろ、と怒りではらわたが煮えくり返りそうになる。
 入院中に糖尿病食の調理の本を何冊も買って渡していたのだが、問い詰めてみると、しげはろくに目も通していないことが分かった。私ももう若くはない。気力、体力は年々衰えている。入院の回数も年取るごとに頻繁になって来ているので、食事にこんな手抜きをされるようなら、もうしげとは一緒に暮らせない。
 もう何度もしげには別居を通告しているのだが、そのたびにしげは泣いて謝って、「真面目に働くし家事もするから」と口にする。そしてその直後、もう約束を破って家事をサボる。どうしてそんな嘘をつくのか問い詰めても黙って答えない。今日もまた同じ展開になって、私は疲れ果ててもう怒鳴るのをやめた。誰かこいつを引き取ってくれるやつがいれば熨斗つけて渡してやるのだが、こいつの正体はこの日記でも縷々書き連ねているし、ひと目見れば「こいつはダメ人間だ」と分かってしまうので知り合い連中は誰も相手にはしないだろう。
 昨年、北九州のヨシヒト嬢の御宅にお邪魔していたときに、しげは彼女のお母さんから、私に感謝しなきゃいけないよ、と噛んで含むように言い聞かされていたのだが、その意味も、しげにはチンプンカンプンなのだろう。ストレスから私が早死にするのは間近いかもしれない。
 本当なら今晩はしげと一緒に父の店にも行って、そのあと映画でも見ようかと話をしていたのだが、ぶち壊しになった。たかが料理を作るだけのことがどうしてできないのか、私には分からない。

 しげは今日も一応は父の店に片付けを手伝いに行った。感心なようだが、私に追い出されたくないためのパフォーマンスに過ぎないのは先刻承知である。案の定、帰宅しても明日の料理の準備は何もしようとしない。
 しげから「父ちゃんから貰った」と言って渡されたのは、また一戸建ての売り屋の広告チラシである。父もボケが進行しているし、この三人が普通に同居できるとは私には思えないのだが、なんかまだ父は「仲良し家族」というユメを見ているのだ。「結局は血だよ」とか言ってるんだが、しげとは何の血の繋がりもないし、以前は「お前のヨメは心がズルイな」と怒っていたのに、そこんとこも何かもうボケてて勘違いするようになっているのだろう。
 なんでこう、私の周りにはファンタジーな人とかピュアな人ばかりがタムロするのかねえ(タメイキ)。
 「お前がそうなんだろう」と突っ込みたい御仁もおられるかもしれないが、「そういうお前が」式の幼稚な反論しかできない糞馬鹿を相手にするほどヒマでもないので、そういう連中は自分のヘソ噛んで死んでてください。
 ココロが荒んでるのである。


 夜、『エンタの神様』を漫然と見る。
 しかしコントをやるやつが少なくなって、どいつもこいつも「あるあるネタ」の発展系だけでやっていこうってのが多すぎて鼻に付く。その中でオリエンタルラジオが頭一つ抜きん出たのは、やっぱりあのキレのいい動きにあるのは間違いのないところだろう。単にトロイだけなのに何か勘違いされて受けているだいたひかると比べると、そのセンスのよさは段違いにレベルが上なのである。ネタが既に「武勇伝」とは何の関係もなくなって締まっているのがちょっと気になるところだが。
 恐ろしいくらいに間が悪くてつまらないアンガールズが「天然」というあの雰囲気だけで受けているというのは、客の質もここまで落ち
たかと嘆息するしかない。


 マンガ、山田南平『まなびや三人吉三』3巻(白泉社)。

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01月21日(土)
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