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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■14万ヒット御礼/DVD『英国戀物語 エマ』1、2巻
しかしアチラの国については、宗教は即政治である。「英霊を祀る」行為は、復讐を誓っているとしか受け取られまいし、そして政府は国民にそう喧伝している。そうすることで、国内政治の混沌を隠蔽し、恨みつらみを国外に転化しているわけだ。
歴史の捏造はどの国でも自国に都合よく行っていることだが、ありがたいことに、アチラさんには実に簡単に洗脳されるアタマのお弱い方がいっぱいいらっしゃって、政府のプロパガンダをいとも簡単に信じて支持してくれているのである。ちょっとネットを開けば世界各国の情報も入手できるのだから自国の情報ばかりが正しいわけではないと気付きそうなものなのだが、多分、国民の大半が文盲なのであろう。馬鹿の一つ覚えのようにしょっちゅう反日デモばかり起こして日の丸を焼いているが、暴動を起こすやつに正義があってたまるか。
だから馬鹿にビビッて、A級戦犯の分祀だの無宗教の慰霊碑の建立だの、そんな姑息な手段で解決を図ろうとしたって、こちらが一つ要求を飲めば図に乗って別の難癖を付けてくるに決まっているのだから、結局は何の意味もないのだ。どんなに困ってるときでも、馬鹿の言うことを聞いちゃいけないってことね。
これは小林さんだけが指摘していることではなく、現実にアチラの政治状況を見ていれば誰にでも理解できる紛れもない事実であるので、ゴーマニズムに反発を覚えている人でもこの点に関しては小林さんと意見を一にしなければならないことだろう。それにアチラの人でも、特に洗脳されてない人は反日デモに参加なんかしないのである。
ただそれでも問題がややこしくなってしまうのは、日本人の中にもやっぱりアチラさんを憎み蔑み、「いつか復讐してやるぞ」と心に誓ってる連中はいて、そういうやつらと同一視されたくないから靖国参拝を控えざるを得ない普通の人々もいっぱいいるだろうなと思うわけである。筆頭は天皇陛下(笑)。
鑑みるに、小林さんは右に行く一歩手前で踏みとどまっていると思う。これまでの言動を見て行けば、街宣車でがなり立ててるいかれた連中と一緒にならんことははっきりしている。それをいかにも軍国主義の権化のように口汚くののしっているのは、左翼の方がよりトチ狂ってると言われても仕方のないところだ。
確かに、小林さんは資料の読み間違いも多いし、南京大虐殺はなかった(かも知れない程度で押さえているけど)とか、全ての主張を鵜呑みにするわけにはいかなってことも分かりはするのだ。感情に流された勢いで馬鹿だの狂ってるだのテキさんをわざと挑発するようなモノイイをするのだって、あまりうまいやり方ではない。
しかし、だからと言って、いくつかの誤謬だけを根拠に「小林よしのりの言ってることが全て間違い」だなんて断言していいわけがない。
これまで小林さんが『ゴー宣』で俎上に乗せてきた題材はどれもこれも一筋縄ではいかない困難な問題を含んでいるものばかりで、ちょっとした話し合いであっさり解決できるなんて簡単なものは殆どなかった。薬害エイズの事件についても、オウム真理教事件についても、従軍慰安婦の件についても文字通り小林さんは体を張って取り組んでいる。これだけの事件に首を突っ込んで、とりあえずできるだけ角を立てないように冷静に対応しようったって、土台無理な話なのだ。論戦になれば結局は激しく言葉をぶつけあい「馬鹿阿呆間抜け」とののしりあわざるをえなくなる。しかし、それだけの言葉をぶつけるということは、小林さんがまさに「本気」だということの証ではないのか。
だから読む方だって最初から「小林よしのりの言うことだから」で初めから鼻で笑ったような読み方をするもんじゃないよと思うのである。相変わらずコマ割りはヘタだし、恣意的でわざとらしい表現は多いし、習俗の問題を政治にすり替えようとする意図は見受けられて、そこんところが一番鬱陶しいのだが、少なくとも極右の人たちのように日本の軍国主義化を標榜しているわけでは決してない。そんなふうに小林さんのマンガを読み取りたがってる左の人は多いようだけれど、それも政治的かつ恣意的に過ぎる読み方である。
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08月10日(水)
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