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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ネットに一杯のオカマ/『竹熊漫談 ゴルゴ13はいつ終わるのか?』(竹熊健太郎)
もっと単純に、「誰に三船敏郎の代わりが務まるのか」という疑問を抱く人も多いだろう。時代劇の主役で殺陣ができる役者と言えば、真田広之、役所広司、渡辺謙くらいしかいなくなってしまったが、その誰が演じても違和感は付きまとう。リメイク企画そのものが、安易ではあるのだが、リメイクの要となる役者が不足している日本映画の弱体化の方こそ本来は批判されてしかるべきではなかろうか。
それにしても黒澤プロも自分とこで映画化しようとしないでよく簡単に映画化権を売っちゃったもんだが、もしかして新作『鬼』(これも黒澤明原案である)の資金繰りに詰まったとか、そういうこっちゃないだろうな。こちらも監督黒澤久雄ということで不安材料ありまくりどころの話ではないのだが。
福岡西方沖地震のせいで、うちのマンションの壁にもあちこちヒビが入っている。
うちの部屋には目立った被害はないのだが、どこぞでは漏水も起こっていたとのことで、マンホールの付近ではコバエが涌いていて、ちょうどすぐ近くに駐車しているしげの車などはコバエの被害をモロに浴びていた。
いい加減で早く修繕してくれないものかとしげはブツブツ言ってたが、ようやく管理会社から「マンホール周辺を補修しますので、いったん車を移動させてください」と通達が来たのが二、三日前のこと。その知らせは私が受け取っていて、日時は今日だよと、しげにも伝えておいたのだが、しげは何を勘違いしたのか、それが来月のことだと思い込んでいた。地震からかなり日が経っていて、これ以上修理を遅らせられるはずもないのに、何でそう思ったのかは不可解だが、イカレアタマのしげのことだから理解しようったって無理である。字を読み違える、見えないものが見える、見えるものが見えないというのはしょっちゅうで、お前は関口か榎木津か、ってなもんである。
管理会社の連絡で慌てて車を移動させたそうだが、「あそこのうちは大事な通知をきちんと見てないやつらだ」とか思われたんだろうなあ。私はちゃんと見て、しげにも伝えといたんだぞ! しげの馬鹿なのは今更だが、こっちまで同類と思われるのはちょっと心外に感じないでもない。しげとつるんでいると小さなことでも巻き添え食らうこと多いのよ。
竹熊健太郎『竹熊漫談 ゴルゴ13はいつ終わるのか?』(イースト・プレス)。
タイトルの『ゴルゴ13』とか『美味しんぼ』『ガラスの仮面』がいつどういう形で終わるのか、という竹熊さんの「憶測」は正直な話、読んでて全然つまらない。
『サルまん』式のマンガの物語パターンを当てはめていけばこれはこうなってこう落ちて、という予測は何通りでも想像できるのだが、「その予測に従いたくないから」、これらのマンガは未だに完結しない(できない)のである。大風呂敷を広げたら簡単にはたためなくて、手塚治虫や石ノ森章太郎に未完作品が多いのも、結局は「読者の予想を裏切るほどの素晴らしい結末」を思いつけなかったからだ、ということだ。『ゴルゴ』はもう確実にさいとう・たかをの死で未完に終わると思うけどね(実際の作家は別人だから続けるという手もあるが、もう打ち切った方が賢明だろう)。
マンガ好き同士のヨタ話で「あの話のオチはきっとこうなるぞ」と予測しあうのは楽しいが、それを本にしたって、突っ込みあえないから、「へえ、あんたはそう思ってるんだ。よかったね」で終わってしまうのである。更に言えばこの竹熊さんの予測自体が底が浅くて膝を叩くほどのものではないのが致命的だと言える。この本読んで「俺はもっと面白い結末考え付けるぞ」と思った読者は多かろう。
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05月18日(水)
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