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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■5周年! ……タイトル考えなくていいのはラクだ(^o^)。
 『ザ・リング2』撮影中の中田秀夫監督が、『エンティティー/霊体』をリメイクすることになったとか。あれ? 桐野夏生の『OUT』は? と一瞬、そちらの監督は降ろされたのかと早合点してしまったが、『エンティティー』の脚本は既に用意されており、『OUT』の前にさっさと撮ってしまうらしい。
 ハリウッド・メジャーでここまで引っ張りだこになった日本人監督というのもちょっといない。「ホラー」というジャンルゆえ、という点もあるのかもしれないけれど、中田監督のあの「ぞわわ」っと来る演出が、あちらの観客も魅了したってことだろう。スプラッタもショッカーも嫌いじゃないが、それ以上に『女優霊』『リング』の恐怖の「見せ方」は革新的で「これぞホラーの決定版」と膝を叩いたものだった。「背後で誰かが覗いている」恐怖というのは、心霊写真などではお馴染みだったが、それを映画にまで持ちこんだのは中田監督の功績だろう(ほかにもたくさん誉めたいとこはあるけど省略)。
 もちろん、その恐怖の根底に「性」が存在していることも忘れてはならない。精神分析的解釈はあまりしたくないが、『女優霊』の名も知れぬ女も、『リング』の貞子も、男性による性の被害者としての暗喩を持たされていた。その意味で霊によるレイプ事件を扱った『エンティティー』は、題材としてはまさに中田監督の独擅場と言えよう。予算は1500万ドル(約16億6000万円)。存分に使って頂きたいものである。

08月03日(火)
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