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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■手術決定&女の子の国
 なんだかねえ、日本は長らく男尊女卑の社会で、女は家に縛られてて、男の言いなりで従順にさせられてって、それが封建社会の姿だった、ていう人は多いけど、それって、もともと武家社会という、日本の人口から考えればほんの1%に過ぎない世界のイメージが、明治維新以降、拡大されていったせいで起きた錯覚なんじゃないの? 少なくとも、昔からビンボーだった「庶民」の家庭は、女だって働かなきゃならなかった。家庭に閉じこめてなどいられない。ヘタすりゃ稼ぎは父親より大きいから、家庭内での母親の発言権が父親より上だったところだって、腐るほどあったのである。
 「戦後、強くなったのは女と靴下」と言うが、私には「女は弱くなって、その分卑怯になった」と思えてならない。もちろん、そうでない女性もたくさんいるだろうが、男に甘える女、自分の弱さを売り物にする女、男に尽くすのが使命と考えているような女が糞にしか見えないのは、私の場合、確実に母親の影響である。
 私が『ヤマト』に殆どハマらず(キャラクター造形的には出てくるやつが全てナルシストばかりで、とてもドラマなどと言えるシロモノではない)、『ガンダム』で一番好きだった女性キャラがミハル・ラトキエで(ファーストシリーズ中、殆ど唯一と言っていいくらい生活感のある「働く少女」であった)、『エヴァンゲリオン』に一番燃えた(精神を病んでるか愚かなやつばかりだが、これだけ「甘えのない」女性キャラばかりが登場したアニメも滅多にない)のは、確実にそれぞれの作品の女性キャラの存在の大きさに比例している。
 斎藤さんは、女性ヒロインのエポックメーキングであった『ダーティペア』についても全く触れていない。見たことがないか、SFについて語る素養が全くないかで、「逃げた」のではないかと思われるが、あの作品くらい、「SF」という「男の子」の世界に、女の子が殴りこみをかけてしっちゃかめっちゃかにしてくれた痛快な作品もないのだ。星一つ破壊し、何百万という人間を死に至らしめておきながら、その張本人二人が「可愛いから許される」なんて物語が、SF以外のなんだと言うのだろう。「女の子」はその存在ゆえに、全ての罪が許される。女性の絶対優位を標榜したあの作品を無視していては、せっかくの斬新な批評も画竜点睛を欠くものだろう。できれば斎藤さんにはもう一度「仕切り直し」をしてもらって、新たに増補改訂版を出してもらいたいものなのだが。


 高知県の小学校で、校庭のごみ集積場の上に「女子のスクール水着と体操服を15枚ずつ用意しろ。でないと、学校設備を壊す」と脅迫文を張った無職の男が逮捕。
 ……そうかあ、よっぽどほしかったんだろうけど、「無職」だから買いたくても買えなかったんだろうなあ、思い余っての犯行なんだから、情状酌量の余地は充分にあるでしょう、学校も山本周五郎のように「これを持って帰りなさい。けれどもう二度とこんなことしちゃダメだよ。また水着がほしくなったら、来なさい」とか言って、許してやんなさい。うそ。
 脅迫文に、「身長1・6メートルのサイズ」と指定されていたってことは、飾って楽しむだけが目的ではなくて、自分で着るつもりだったってことなんだろう。学校側が無視していたら、「要求を5枚ずつに減らし」たっていうのが何ともいじましい。もともと15枚要求していたということは、毎日着替えるとしてほぼ2週間分、取っかえ引返えしたかったってことなのか。あるいは体操服を敷き詰めてその上で寝転んでみたかったとか。……やっぱ、職に就いて金稼いで自分で買えよって。
 でもまだハタチなんだよな? ハタチで働きもせず、考えてることは小学生の水着と体操服のことだけってのがなあ。いや、今はこれ、笑ってもいられるけど、この程度の性衝動も抑制できない人間が、逮捕されたからって反省するとも思いにくいんだよね。恐喝未遂だから、まずたいした罪には問われないだろう。すぐに社会復帰して、更に本能をエスカレートさせていって、ホントに取り返しのつかない犯罪を引き起こす危険性だってあるのだ。想像を逞しくすると、今回の事件は「前哨戦」であって、次にはその服を着せる「中身」を誘拐してくる腹づもりだったのかもしれない。160センチという指定サイズが「自分のため」じゃなかったとしたらどうか。

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05月29日(土)
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