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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■今度の『コナン』は覚悟しろ!&「Aemaeth賞」受賞。……って私!?
毎年毎年、どんどんどうしようもなくなってくる『コナン』映画シリーズであるが、今回のは特に最低を通りこし、見ている最中は脱力をはるかに越えてただひたすら「無」としか言いようのない境地でいられるほどのスバラシイ出来であった。これはもう、『アルマゲドン』とか『パール・ハーバー』の比ではない。制作者たちが何を作ろうとしているのかははっきりと見えているのだが、それが見事なくらいに「何も描いていない」のだ。この超絶脳天逆落とし大馬鹿三太郎ムービーの前では、「こんなの映画じゃない!」なんて罵倒すら甘く聞こえてしまう。ここまでひどいと、もう笑っちゃうしかないというか、世にこれ以外の駄作は存在しない、と断言してもいいくらいなのだが、私は既にこの映画を批評する言葉自体、失ってしまっているようだ(^_^;)。
隣に座っていた子連れの20代と思しいママさんが、見終わったあと、感極まったように「面白い! 面白すぎる!」と声をあげていた。口調から慮るに、「本気で」面白がっているのではないことは明白であった。いや、ある意味「本気」か。実際私もそう叫びたくなったしな(^o^)。ああ、この映画の感想、コンテンツの方にはどんな風に書いたらいいだろうか。
ともかくこの筆舌につくしがたい超ケッ作を見逃すのは一生の損である。みんなぜひ見なさい。
帰宅して郵便ポストを開けると、どこぞから書籍小包が届いている。
本を送られる覚えなどなかったし、送り先の会社にも見覚えがなかったので、どこぞのシューキョーの宣伝本か何かかと訝みつつ開けてみたのだが、中から出てきたのは、押井守著『イノセンス創作ノート』。
これは既に買ってるし、注文した覚えもなかったので、どこかほかの人への荷物が紛れこんだのかと、宛先を見てみるが(封筒を破く前に見ろよ)、間違いなく私宛てである。本の間に手紙が挟み込んであったので、表紙をめくってみて手紙を取り出そうとした途端、私の目はテンになってしまった。
こ、こ、こ、こ、これは押井守監督のサイン!
慌てて、震える手で手紙を読んでみる。
〉「このたびはイノセンス感想文コンクールにご応募いただき、ありがとうございました。公開後、短い募集期間にも関わらず、イノセンスと向き合い真剣な感想を文章にして、わざわざご応募いただいたことを深く感謝いたします。
あなたがお送りいただいた作品は、全作品を読んだ製作委員会のスタッフが特に多くの方に読んで欲しいと切に願うほどの作品でした。押井守監督も喜んでサインしてくれた直筆サイン入り関連グッズを贈らせていただきます。ご査収ください。」
イノセンス感想文コンクール。そう言えば映画を見た直後に勢いで書いた感想を、『イノセンス』の公式ホームページに「感想文募集」のコーナーがあったので、押井監督やスタッフへのエールのつもりで書き送っていたのであった。受賞することを考えて書いたわけではなかったから、そのまますっかり忘れていたのである。
慌てて『イノセンス』の公式ページを開いてみたら、発表は既に今月の14日に行なわれていた。私の文章は、確かに百選の中のNo,50に掲載されている(私のホームページの「黄泉比良坂電気館」にアップしたものを、字数の規定があるために一部カットしたもの)。
よく見ると、私のものには★印が付いていて(数えてみると29作品に★が付いていた)、「★Aemaeth賞★」という名前が付いている。これはつ、つ、つまり、なんか「賞」をもらったということ? あああ、賞なんて賞なんて、中学校のころ、H.G.ウェルズの『宇宙戦争』の読書感想文を書いて、校内コンクールで優秀賞を受賞、賞品として『二葉亭四迷・幸田露伴・樋口一葉集』をもらって以来じゃないか! 小躍りしたくなる気持ちを抑えて、前書きに書かれてある選考の経緯を読んでみる。
>「多様に感じることができる「イノセンス」という映画においては、応募作品に明確な順位をつけるというのは、ナンセンスであると判断し、順位はつけておりません。掲載された作品の順序は無作為であり、作品の優劣とは無関係であることをご了承下さい。ちなみに★印がついた作品は、製作委員会スタッフが、文章の技巧の優劣ではなく、特に多くの方に読んで欲しいと切望した感想文です。」
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04月23日(金)
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