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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ネットではみんな「役者」だ/DVD『恋人よ帰れ!わが胸に』/映画『ゲロッパ!』
でも、ネットってのがこれだけ開かれていれば、参加者は勢い自分もまた大舞台に立たされていることをホントは自覚してないとマズいのではないか。自分の言動がどんな批判をどこから受けるかも覚悟しなくちゃならない。簡単に怒っちゃう人ってのは、そもそもネットに向いちゃいないよなあ、と思うんだが、そういう人々をも広く包含して、ネットは日々ぐちゃぐちゃのどろどろのへねもねのブラウン運動を見せ続けている。
「要するにネットに参加してるってだけで、バカなんだよ」
職業上、ネットが必要な人が多数いることも承知の上で、あえてそんな言葉を口にしたが、実際にそう思わないではいられない。例えば、学校や病院など、各種施設のホームページだが、堂々と掲示板を載っけてるところが多い。アレ、荒らされる覚悟でやってんのかな、と思う。どこぞの学校で事件が起こったときに、非難の書きこみが殺到して閉鎖になった、なんて話をよく聞くが、自校の宣伝のためにホームページ立ち上げたんなら、そこでそういうみっともない対応をしたらますます評判が落ちるだろう。最初から掲示板なんか用意しないか、メールフォーム作るだけにしときゃよいのだ。
この「バカ」ってのには当然、私自身も含まれてるので(と何度もハッキリ書いてるのに、それを読めねえバカが多いんだ)、全く何でこんな芸のないホームページを作ってんだと思っちゃいるんだが、成り行きというものはどうにもこうにも仕方ないと言うか、まあそういうものなんである。
ウチもささやかな掲示板を設置しとりますが、荒らしさんにも誠実な対応をさせていただいとります。宣伝以外は問答無用で削除したりはしませんので、まあ文句も悪口もご遠慮なくどうぞ。
『GAMERS』を回って、新刊のコミックスを物色、そのあとシネリーブル博多駅にて、映画『ゲロッパ!』。
「つまらない映画を撮ることが許されない男」というのがCS日本映画チャンネルでの井筒和幸監督のキャッチフレーズになってるが、実際に批判されながらもそれなりの佳作を作ってきてるんだから、立派なもんじゃないかね。
だいたいこの映画、好みという点から言えば全然好みじゃないのである。
主人公ヤクザだし、演じてるの西田敏行だし、話は親子の和解モノで「また『父帰る』かよ」だし、出て来るキャラみんなバカばっかだし、とりあえず歌うシーンがあるらしい、くらいしか興味を引くところがない。
ところが見ている間これが全然飽きないのだね。
収監を数日後に控えて、羽原組組長の羽原大介(西田敏行)は、25年前に生き別れになったままの娘、かおり(常盤貴子)に一目会おうと決心する。
新幹線の中で、羽原と舎弟の金山正男(岸辺一徳。名前はもちろんあの方から取ってるんでしょうね)が、昔話にジェームズ・ブラウンのコンサートを思い出して、いきなり『イッツ・ア・マンズ・ワールド』を二人で踊り出すのがおかしい。しかもそこに雪崩れるように芸能人そっくりショーの役者さんたち、森進一やらマリリン・モンローやら双子の美空ひばり(^o^)なんかが押し寄せてくるのである。このへんなんかはマルクス兄弟的感覚ですな。
で、そのプロダクションの社長やってるのが実は羽原の娘のかおりで、それと知らずに二人はすれ違っているのだ。このあたりの演出は『君の名は』なみの古い演出だが、物語のセオリーをキチッと抑えているということでもある。そのセオリーをこういう雑然とした状況で描いちゃうのが大阪人の感覚なんだねえ。「キレイなねーちゃんやなあ」と羽原が身もだえするのがコッテコテなんだけれど、ああ、これが伏線になってんだな、ということが見えるので、決して鼻につく感じにはならないのだ。
羽原組も解散する、と思い出の金のJB像も金山に渡してしまう羽原。金山は何としても羽原に元気を取り戻してもらい組の解散を食い止めようと、子分の太郎(山本太郎)、晴彦(桐谷健太)、健二(吉田康平)たちにトンデモナイ計画を命令する。
「おまえら今すぐ、ジェームス・ブラウン、攫いに行って来い!」
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08月30日(土)
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