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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■二元論の陥穽/『魔法先生ネギま!』1巻(赤松健)/『金田一耕助ファイル6 人面瘡』(横溝正史)ほか
 なんで魔法使いって設定になってるかってーと、まだ新米の、しかも10歳だから、魔法をコントロールできなくて、くしゃみをしちゃうと回りにいる女の子の服が破れて裸になっちゃうのである。
 ……感想は要らんな。いや、なんでこんなの買ってるかなんて突っ込まないで……(−−*)。


 横溝正史『金田一耕助ファイル6 人面瘡』(角川文庫・580円)。
 『八つ墓村』映画化時に、それまで90冊も出ていた角川文庫の横溝正史シリーズはわずか22冊に圧縮された。この『人面瘡』も旧シリーズの『びっくり箱殺人事件』『不死蝶』『華やかな野獣』『貸しボート十三号』『死神の矢』の五つの短編集から、表題作にならなかった短編だけを集めて一冊に纏めている。
 収録作品は『睡れる花嫁』『湖泥』『蜃気楼島の情熱』『蝙蝠と蛞蝓』『人面瘡』。いささか知名度の低い作品が多いが、いずれも金田一耕助シリーズの中では「一風変わった」異色作ばかりを選択して集めているのはさすがだ。
 巻頭の『睡れる花嫁』は金田一ものの中でも最も陰惨かつグロテスクな事件だろう。JETによる金田一もののマンガ化はいずれもつまらないが、この『睡れる花嫁』だけはそのグロな絵柄が作品と待マッチしていた。
 『湖泥』は金田一がラストで犯人にブラフをかけるのだが、コロンボならしょっちゅうやってるようなこの手、実は金田一はほとんど他の作品ではやっていない(『犬神家の一族』で意図せず結果としてブラフをかけることになった例などはある)。その点でこれも異色作である。
 『蜃気楼島の情熱』では金田一の「和服談義」が読める。やっぱ和服の方がいいよな。
 『蝙蝠と蛞蝓』はこれも数少ない「一人称」小説。表題の「蝙蝠」というのが金田一のことである。『女王蜂』にも「蝙蝠」になぞらえられている人物が出てくるし、横溝正史がカムバックしなければ、最後の事件は『蝙蝠男』になる予定だった。正史はよっぽど蝙蝠が好きだったのか。
 『人面瘡』を読んだ殆どの人は、あるマンガ家のある作品を思い浮かべるだろう。これも一風変わった結末である。
 作品自体、読んだのはもう30年近く昔なので、ディテールはかなり忘れている。やっぱり本は読み返さないといけないなあ。
 装丁デザインはいいのだが、本文は以前あった解説がなくなって、新しい読者には書誌的なことがわからず、不親切である。

08月10日(日)
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