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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■踊らぬ娘に踊る人々/『寄生獣 完全版』8巻(岩明均)/『エンジェル・ハート』7巻(北条司)
全巻を改めて読み返してみると、この話が本当に面白かったのは、新一がミギーと混じりあって、だんだんと人間の心を失っていくあたりまでだったなと思う。人間が人間であることの意味はなんなのか、寄生生物が混じることで「心」が失われていくとすれば、そもそも「心」とはいったい何なのか、そのあたりをもっと突っ込んで描ければ、SFとして相当面白いものになったと思うんだけれど、結局、「意味もなく」新一は人間の心を取り戻してしまった。「寄生生物ってなんだったの?」ってもどかしさは、前に読んだ時も感じたことだ。
これを岩明さんの代表作とするのは、ちょっと持ち上げすぎって気がするな。
マンガ、北条司『エンジェル・ハート』7巻(新潮社/バンチコミックス・530円)。
今巻から新展開、今までが「C・H香瑩誕生篇」という序章で、これからが新生C・Hの活躍が始まる「激動篇」だそうな。
つーか、香瑩使って、女の子のシティーハンターやりたかっただけじゃんねえ。
いやね、お話自体は必ずしも悪くないんだけど、なんか「どこかで聞いたような」って話ばかりで新鮮味ないんだよ。
実の双子の弟を殺してくれという依頼がリョウに持ち込まれる。暴力団の組長になった弟の罪を、何とかして食いとめたいというのが彼の願いだった。そしてそのあと、自分をも殺してほしいと。しかし悪の道に走ったと思えた弟は、兄への愛情を失ってはいなかった。
これって、なんか元ネタあったよなあ、と思うんだが思い出せない。まあパクリとまでは言いきれなくても、今どき、こういう「人情ばなし」ばかり語られてもねえ、と思うのである。
07月01日(火)
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