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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■オタクアミーゴス in 九州 V(ファイブ)@
 福家さんと立ち話をしていたら、機材のセッティングをしていたはずのぴんでんさんが突然飛び出してきて、「今の人は誰ですか?」と聞いてくる。その「今の人」というのがよく分らないので、「何のことですか?」と聞いたら、何者かが(としか表現できないな)会場に入って来て、いきなり座席のど真ん中にカバンを置いて、出て行ったと言うのである。 
 慌てて、「誰か来たのか」と受け付けの鴉丸嬢に聞いてみたら、「お客さんが来て、スウッと入っていって……」。入口のところにいた其ノ他君は「このホールの人かと思って」。私も全く混雑していない段階でこういうことが起こるとは思ってもみなかったので虚を突かれた。
 なんだか、ミステリの「見えない人」のようである。多分、単純に開場時間を間違えただけの人だろうが、そのままにしておくわけにもいかないので、受付でカバンを預かってもらうことにする。開場時にはもう一度並び直してもらう予定なので、時間にさえ間に合えば、早く来てもあまり関係はないんだけどねえ。
 いやあ、しかし本番当日って、予想外なことが起こるものだ。やはり油断は禁物なのである。

 お客さんが来出したら、食事もなかなかできなくなるので、交代で仕出しの弁当を食べる。5分で食べ終わった私を見て、よしひと嬢、鴉丸嬢が「はやっ!」と驚くが、商売人の家に生まれると、いつお客さんが来るかわからないので、どうしても食うのが早くなるのだ。健康に悪いので、これでも近年は遅くなっている方なのである。

 そうこうしているうちに、12時を回ったころに眠田さん、唐沢さん、岡田斗司夫さんが御来場、楽屋入り。岡田さんは顔の輪郭はそう変化しているように見えないが、ボディーは確実にスリムになっている。何しろ真正面から見ても、初め岡田さんだと気がつかなかったくらいだ。小学生一人分くらいは確実に減っている。これは私より痩せるのも時間の問題だなあ。
 エロさんから、お三方の公演中に画用紙を使いたいから準備できないか、との連絡が入る。私は足が利かないので、其ノ他君に買って来てもらおうと、文房具展の場所をしおやさんから教えてもらうように頼む。
 ところが、ちょっとその場所を離れたら、すぐにしおやさんから「有久さん!」と呼ばれてしまった。
 「どうしたんですか?」
 「彼、場所がわからないんだって」
 そんな複雑なところに文房具屋があるのかと思って、地図を覗いてみる。しおやさんが、「有久さん、『新天町』はわかりますか?」と聞いて来る。
 わかるもなにも、「新天町」はこのZ−SIDEの「真向かい」だ。しおやさんが印をつけてくれた文房具屋も、Z−SIDEから角を1回曲がっただけのところにある。
 なんでこれの場所が分らないというのだ。
 で、ハッと思いだしたのだが、其ノ他君は、驚異的な方向オンチであったのだった。以前、博多駅の筑紫口で待ち合わせたことがあったのだが、カンバンに「筑紫口」とハッキリ書いてあるにも関わらず、「ああ、こちらが筑紫口か」と「確認して」、「博多口」に行ってしまった経験がある。
 方向オンチって言うよりボケてるんじゃないのか(ーー;)。
 其ノ他君、「すみません」と謝るが、それ以前にマトモな社会生活が営めるのかどうかが心配になるぞ。
 どちらにしろ、こんな役立たずを手伝いに連れてきた責任は私にあるので、痛む足を引きずって、画用紙を買いに行く。
 文房具店のねーちゃんに、「画用紙はありますか?」と聞いたら、「地下の画材屋にあります」とのこと。
 地下ぁ〜? \((;◎_◎)/!
 今の私に階段はまさしく地獄への一本道である。一歩、足を下ろすたびに、衝撃が腰まで上ってくる。なんだか骨まで軋み出したような気がしてきた。
 ううう、くそう、これまでしげからバレンタインにデカチョコ贈られてて、其ノ他君かわいそうだなあ、とか思っていたが、もう同情なんてしてやらないぞ。チョコを食って食って食いまくって、糖尿になってしまえばいいのだ(T-T)。

 会場内の準備が概ね終わったのか、しげも時々ロビーに出てくるが、顔を見るともういっぱいいっぱいである。
 「なんかあった?」

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02月23日(日)
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