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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■オタアミV前夜祭/映画『ひき逃げ』
 ……ない。昔はビデオテープが山積されてたのに、今は全く置いてない。店名通り、本当にただのカメラ屋になっている。こりゃ、間違いなくヨドバシとの競合を避けたのだ。
 仕方なく、ヨドバシカメラに初めて足を踏み入れる。
 ……広すぎるって(ーー;)。何しろ西日本最大とか言ってるのだ。ビル一つ、三階建てで、しかも店に入っても、奥がどこまで続いているのか全く見えない。消失点があるんじゃないか(←マジ)。
 こんなとこでとても自力でDVテープが探せるわけがない。案内のねーちゃんをつかまえて場所を聞いたら、「二階に上がって左に曲がって、最初の角を右に曲がって、それから、真っ直ぐ行って、○○のコーナーを左に折れて、その奥にありますよ」
 どこや、それ。わしゃ迷宮探検に来たんじゃないわ。なんとかDVテープは買えたけれども、結局、ヨドバシに立ち寄っただけで、30分もかかった。
 気がついたら、外、雨も降ってる。だからわしゃ、ここんとこずっと鬱なんだって。

 集合時間に1時間ほど遅れ、4時近くにようやくエロさんの事務所に辿りつく。
 当たり前だが、既にAIQのメンバーのみなさん、しおやさん、ぴんでんさん、獅子児さん、みなおそろいである。アンジェリーナさんだけ、打ち入りのときに合流されるとか。
 狭い事務所の中には、テレビだのビデオデッキだのがひしめきあっていて、何がなんだかわからない。
 なぜかBGMで天本英世さんの声がCDデッキから流れている。天本さんの公演記録のCDを、ぴんでんさんが流していたのだ。「スペイン人に比べて日本人はけしからん」というあの論調である。こういうの聞きながら作業してて楽しかったんだろうか。しおやさん、「正論かもしれないけど、こんな風に言われると腹が立つなあ」と仰る。確かに「日本人はもうダメ」と言われたって、どうすることも出来ないしな。スペイン人になる方法があれば別だけど。死んで転生するか、なんて発想が浮かぶのが、まだ私の鬱が治り切っていない証拠である。

 しおやさんに、昨日、しげがテレビ放送のときにいろいろと迷惑をかけたらしいことを謝る。
 「すみません、あいつ、昨日本番でトチったんでしょ?」
 「うん、失敗したよ♪」
 あああ、そんなに明るく言わんでも(+_+;)。
 で、その肝心のしげがどこにいるかと、事務所の中を見回すと、部屋の隅に積み上げてあるダンボールの箱の隙間にポコッとハマリ込んで座っていた。何をしているかというと、ちょうどビデオカメラの点検が終わったところらしい。カバンの中にDVカメラやコードを仕舞っている。
 買ってきたDVテープを渡すと、しげ、キョトンとした顔で、「何、これ?」と言う。
 「DVテープだよ! オマエが買ってこいって言っただろ!?」
 「ああ、あれ」
 「あれって……必要だから買ってこさせたんじゃ……?」
 するとぴんでんさんが横から、「今年はDVDのハードディスクの方に録画しますから、テープは要らないんですよ」。
 なにぃぃぃぃぃ!ヽ(`⌒´♯)ノ
 思わずしげを振り返って、「オマエ、必要ないものわざわざ買ってこさせたんか!」と言ったら、このアマ、いけしゃあしゃあと「あれば便利じゃん」。
 ちょうど偶然、手にマサカリを持っていたので、これでしげの脳天を唐竹割りにしようと思ったが、周りに人目もあることなので自粛。
 だから私ゃ鬱なんだってば。人は殺さんが、蟻くらいは殺すぞ。あまり神経に障ることしないでくれ。

 明日の機材の準備も終わり、荷物をぴんでんさんの車に運びこんだら、あとは特にすることとてない。時計はまだ5時になったばかりなので、打ち入り予定の8時までまだ3時間もある。さて、どうしよう、というところで、ぴんでんさんがハッと気がつく。
 「アンケート作ってない!」
 明日の、お客さんに書いてもらう予定のアンケートだ。項目を新しくするので、打ち合わせをしていたのだが、それを紙面にまとめるのを忘れていたのだ。
 「でも、時間、まだあるし、今、作っちゃおう」

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02月22日(土)
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